からだ・美容
秋の花粉症対策を医師が解説 喘息など重症化する場合も
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教えてくれた人:鈴木 香奈
くしゃみや鼻水など、風邪の初期段階とよく似た症状が出る花粉症。秋も例外ではありません。厚生労働省の「花粉症Q&A集」によると、地域によって飛散する花粉や時期は異なるものの、ほぼ一年を通して何かしらの花粉が飛散しています。秋の花粉症では、一体どのようなことに気をつけた方がいいのでしょうか。耳鼻咽喉科・アレルギー科の鈴木香奈先生に詳しいお話を伺いました。
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ブタクサ、ヨモギ、カナムグラは市街地にも自生
秋の花粉症の原因は、主にキク科の植物であるブタクサやヨモギ、アサ科の植物のカナムグラの3種に注意が必要です。これらは、住宅街やオフィス街など、市街地にも多く自生しています。
これらの3種の花粉が飛散する時期は、8月から10月。ピークは9月で、エリアとしてはいずれも東北や関東地方に多く飛散します。また関東はブタクサの花粉が飛ぶ期間が長く、12月まで飛散することも。スギ花粉症やハウスダストなどによるアレルギー性鼻炎をお持ちの方は、必ずしも秋に発症するわけではありませんが、症状が現れやすい傾向にあるので注意しましょう。
秋の花粉症で注意したいのが、喘息など重症化するケースです。スギ花粉の場合は、花粉粒子径が大きいため鼻粘膜にとどまります。一方、ブタクサ花粉は粒子が細かいため、気管支など体の奥深くまで侵入して咳込みや喘息を発症する場合があります。放置せず早めの対処が必要です。