からだ・美容
乳がんの抗がん剤治療 副作用の脱毛を考えて短髪に 実際にかかる時間や当日の流れは
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初回の投薬はどんな反応が出るか不明…治療日の流れは
抗がん剤治療当日は、朝一番で採血と採尿。この結果を見て、その日抗がん剤が投与できるかどうかの判断をします。続けていく中で、もし数値に何か問題があれば治療は延期、スケジュール変更になるということです。初回の事前検査は特に問題なく、化学療法室へと移動しました。
抗がん剤は、一人ひとりの体格や病状に合わせて薬を調剤するので、投薬スタートまでの準備に少し時間がかかります。まず、吐き気止めの点滴を約15分受けた後、1種類目の抗がん剤を約1時間、2種類目の抗がん剤を約30分です。
初回の投薬は、どんな反応が出るか分かりません。急変などがないか特に細かいチェックが必要なので、数分おきに看護師さんが体温や血圧、体調チェックに来てくれました。
1種類目の抗がん剤にはアルコールが含まれていたため、体に入った瞬間に目頭の辺りがカッと熱くなり、フワーッとした感覚がやってきて驚きましたが、それも1~2分で収まりました。投薬中の変化はその程度で、1回目は問題なく終了。
途中、薬剤師さんが今日の薬の説明、歯科衛生士さんが副作用の説明や口腔ケアの対策についての説明と、入れ替わりでいろいろな人が来てくれたこともあり、約3時間の投薬は意外とあっという間でした。
抗がん剤治療をするにあたって決めたこと
抗がん剤治療をするにあたって、一つ決めたことがありました。それは「ポジティブな気持ちで薬を受け入れる」こと。
抗がん剤は“毒”といわれることもあるほど強い薬です。正常細胞も攻撃してしまうし、どんな副作用が出るかは未知数、つらいことも出てくるかもしれません。
でも、どんな反応が出てもきっと私を守ってくれる大事な存在、薬になる、敵視せずに仲良く付き合おうと思ったのです。そう思えばきっと効果や副作用も変わるかなという期待を込めての決意でした。
(島田 みゆ)
島田 みゆ(しまだ・みゆ)
1983年生まれ。社会人教育関係の会社で企画編集として11年勤めたのち、旅や食分野のライター、ヨガ講師、海外ツアーコンダクターの複業フリーランスに。コロナ禍で旅行の仕事が休業状態になり、好きな旅行ができないのであればと2022年からの海外生活を見据えていた矢先、38歳で乳がんが判明。3月に右胸全摘出手術を終え、現在も治療を続けながら、自身の経験を踏まえて多くの女性の心と体を健康に役立つ発信・活動をしたいと考えている。
ツイッター:@myuu_works
note:島田みゆ | 取材ライター×ヨガ講師×海外ツアコン