どうぶつ
ボロボロ状態だった黒ねこ 美フォルムで甘える今の姿に4.6万人笑顔「猫背とは」
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愛猫がリラックスする姿を見ると、「心を許してくれている!」とうれしくなる飼い主さんは多いもの。今回ご紹介する黒ねこは、ちょっと個性的なポーズでくつろぐのがお好きなようです。飼い主さんの脚に挟まれてご機嫌な姿は、まるでぬいぐるみ。警戒心ゼロの姿ですが、実は元保護ねこです。ツイッター上で4.6万件の“いいね”を集めた写真やお迎えの経緯などについて、飼い主さんに詳しいお話を伺いました。
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警戒心なく人懐っこい スキンシップ大好きなしちみくん
黒ねこの男の子で推定2歳の「しちみ」くんは、生後数か月の時に保護された元保護ねこ。かわいいお名前は、飼い主さんがとっさに考えついたものだそうです。
「保護した時は、病気が治れば里子に出すつもりだったので『チビちゃん』と呼んでいたのですが、紆余曲折あり私が飼うことに。そこで、響きが近い『ちみ』という名前にしたものの、動物病院で名前を記入する時に私の名字とのバランスが恥ずかしくなって、とっさに『しちみ』にしました(笑)」
しちみくんは飼い主さんのおうちに来た初日からくっついて離れないほど、人懐っこい性格。頭をこすり付けて頭突きをしたり、寝ていると飼い主さんの腕の中に納まったりと、スキンシップも得意です。中でも、飼い主さんの膝の上で寝るのが大好き。
「家に来た初日から、私のあぐらをかいた膝に乗っていました。大きく育ってはみ出るようになってからは、私が楽なので膝の間に挟まってもらっていますが、本人はあぐらの上に乗りたいようです」
今回話題になった写真には、その膝の間に挟まる体勢が写っています。一直線に伸ばした体は、飼い主さんの脚とほぼ同じ長さ。両前足を胸の上に置いて、金色の目で飼い主さんの顔を見上げています。このままぬいぐるみのモデルにしたいほど美しいフォルムです。
この写真がツイッターで公開されると、4.6万件もの“いいね”を集めました。リプライ(返信)には「ぬいぐるみかと思って三度見くらいしちゃいました!」「ピシッときれいにw」「こんなされるがままで幸せそうなねこ、他に見たことないです」「専用みたいなジャストサイズ!」など、あまりのかわいらしさに多くの声が寄せられています。
「完治するか分からない」…根気強い治療で回復したしちみくん
今では元気な甘えん坊に成長したしちみくんですが、保護した当時は「すぐ病院に連れて行かないと」と飼い主さんが思うほどひどい状態だったそうです。
「当時は地域ねこの多い住宅地に住んでおり、多くは去勢済みでしたが、初夏に子ねこが数匹いるのを確認していました。そうして8月初旬に、家のすぐ近くを走る道の真ん中で子ねこがぽつねんと座っていて、私が気づくと向こうから追いかけてきたんです。見ると猫風邪でひどい顔だったので、そのままカバンに入れて動物病院に連れて行きました」
向かった動物病院では、「完治するか分からない」と言われるほどの状態だったことが分かりました。結膜炎と下痢、涙、くしゃみ、鼻水、寄生虫、ダニなど、ボロボロの状態だったのです。そこから、懸命の治療が始まります。
「動物病院でインターフェロンの注射をしていただいた後、1週間は2種類の点眼薬を毎日と抗生剤の飲み薬。そこで瞬膜(目の角膜とまぶたとの間にある薄膜)の腫れが引いたので、目の奥に感染していないか検査です。点眼薬と飲み薬をもう1週間続けるとかなり眼球がきれいに見えるようになり、『生命力がすごい』と先生に褒められました」
その後は1か月ほどで完治。今も日の光に当たると目がうっすらと濁っているのが見えるそうですが、今回話題になった写真でも分かる通り、ほとんど気になりません。ただし、ウイルスとは一生付き合っていかなければならないそうです。