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どうぶつ

女の子2匹のはずが…ドイツで猫と暮らし始めた日本人記者 命名時に衝撃の事実判明

公開日:  /  更新日:

著者:島崎 英純

“ハチワレ”のココロは大らかで人好き。どこでも寝られる特技も持っています【写真:島崎英純】
“ハチワレ”のココロは大らかで人好き。どこでも寝られる特技も持っています【写真:島崎英純】

 世界中で愛されている猫。しかし、日本と海外では猫を取り巻く事情はさまざまです。そこで大の猫好きである、ドイツ在住のサッカーライター・島崎英純さんが綴るこの連載。これまでドイツの猫グッズや、猫をお迎えするまでのプロセスをお伝えしてきました。そして先日ついに、念願だった愛猫との新生活がスタート。と同時に、命名という大事な瞬間もやってきました。お名前という新しい家族への最初のプレゼントにはやはり、熟慮を重ねたそう。それと同時に“衝撃の事実”も判明しました。

 ◇ ◇ ◇

“入居初日”から愛猫の居場所作りに大忙し

 晴れて異国の地・ドイツで生活をともにする愛猫と出会った僕には、ここからは生後3か月の“子どもたち”に翻弄される、うれしく楽しい日々が待ち受けていました。

“入居初日”の愛猫たちはいきなりシャワーの洗礼を浴びたにもかかわらず、僕と友人から丁寧に体を拭かれ、ふかふかの毛並みへと戻った瞬間にリビングのソファで大の字に寝転び始めました。うん、かわいい。

 ただ僕はというと、そんな悠長な気持ちにはなれず。譲渡元の農家さんから自宅まで連れ帰る際に“彼女たち”がキャリーケースにぶちまけたう○ちの掃除や、事前に用意していた猫用トイレに猫砂(排泄用の砂)を敷き詰めること、食事場所と食器、水飲み場の設置、物陰に隠れられるような寝床の確保など、5つ星ホテルのハウスキーパー並みの業務を献身的にこなして、愛猫たちに安住の場を確保してあげなければなりません。

 なので、大事な愛猫を接待する“コンシェルジュ部門”は友人にお任せして、僕はせっせと裏方仕事に勤しみます。

 あっ、僕が事前に買っておいた猫じゃらしを友人が器用に操って、猫様たちを大喜びさせている。あっ、ちょっと、ちょっと。気を引こうとして購入しておいた猫用のチューブ型おやつを出さないで! 猫様たちが恍惚の表情を浮かべているじゃないですか!(やきもち)

 友人が抜群のコミュニケーションで猫たちと関係性を深めていく傍らで、業務に没頭する僕は完全に蚊帳の外に置かれつつあります。

友人家族と協力して“ハチワレさん”と“サバトラさん”のお名前を考えることに

 今回、猫様の譲渡元の農家へ一緒に行ってくれた友人は、僕がドイツに移住してから公私ともに手助けしてくれている大恩人です。彼の家族である音楽家の配偶者さんや16歳と10歳の娘さんたちとも日常的にふれあう大変親しい間柄。友人の家族には僕がドイツで猫とともに暮らすことも事前に報告し、さまざまな助けをいただいています。

 そんな関係性も相まって、僕はぜひ、友人家族には我が家に迎え入れた猫様たちの1人(匹)の名付け親になってもらいたいと思っていました。そこで黒と白のブチ柄の“ハチワレさん”の名前を僕が、きれいな縞模様の“サバトラさん”の名前を友人家族の姉妹が付けることになりました。

 いやー、正直、名付けには悩みました。ちなみに、僕が日本で一緒に暮らしていた初代猫(女の子)は、当時の僕が歌手のaikoさんを好きだったことから「アイコ(愛子)」に。2代目(男の子)は、キジトラ模様の容姿から「コテツ(虎徹)」と名付けました。そして、今回の“ハチワレさん”にはどんな名前が似合うのだろうと1週間近くも熟考してしまったのです。

 そんな中、数日間ともに暮らしているうちに、“ハチワレさん”には人懐っこくて愛らしい天真爛漫な性格が顕著にみられるようになりました。そこで、“ハチワレさん”とふれあう方々に慈しみの感情をもたらしてくれる存在として、この子は「ココロ(心)」と名付けることに。実際に「ココロ!」と呼ぶと、“ハチワレさん”はまんざらでもない表情を浮かべて、ぐるぐると猫撫で声を発しています。うん、いい名前だと思う!

 一方、友人家族の姉妹にお願いした“サバトラさん”の方は、案外すっきり名前が決まりました。

 その名前は「サツキ」です。彼女は5月生まれなので「皐月」。ちなみにココロも同じく5月生まれなので、姉妹からは「(“ハチワレさん”は)メイ(5月)でどう?」とも提案されたのですが、それでは『となりのトトロ』の姉妹とまったく同じになってしまうので、断腸の思いでお断りしました。