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からだ・美容

元SKE矢方美紀さん 乳がん治療を経て変化した人生観と人間関係 母親との今は?

公開日:  /  更新日:

著者:島田 みゆ

がんになってから半家出状態で一人暮らしを始めた矢方さん

「Hint-Pot」で乳がん治療についてリアルタイムに綴っているライターの島田みゆさん【写真提供:島田みゆ】
「Hint-Pot」で乳がん治療についてリアルタイムに綴っているライターの島田みゆさん【写真提供:島田みゆ】

――罹患後に家族や周りのご友人などの人間関係に変化はありましたか?

矢方:罹患後は、家族とのコミュニケーションが圧倒的に増えました。元々母に悩み相談することはなかったのですが、いろいろなことを話すようになりましたね。

 また、私はがんになってから一人暮らしを始めたのですが、最初は猛反対されて半家出状態で出て行きました。でもそうやって離れて暮らしたことで、2人でごはんに行くタイミングが生まれたり、一時期は仕事の関係で毎週末、愛知県内の観光スポットやお城めぐりを母と一緒にするようになったりと、病気になって母とコミュニケーションを取るようになったというのは大きな変化でしたね。

島田:私も、病気を境に兄妹間のコミュニケーションがすごく増えました。両親がいなくなってから今も同居しているのですが、元々すごく仲が良いわけではなく、むしろコロナ以降は家にいる時間が長くなってギスギスした関係になってしまっていて……。それが病気になってからは、すっかり元に戻ったどころか、今まで以上に話すようになりました。

 かといって優しいねぎらいの言葉はないのですが、家族だからこそ本音をぶつけたり冗談を言い合ったりできるのかなと。治療中の体調の悪さやつらさもふざけることで気が紛れて、あまり深刻にとらえずに乗り切れたという面があったと思います。

 友人関係では、病気を知ってしばらくぶりに連絡をくれた友人とはそれ以来頻繁にやりとりするようになったり、まめに気にかけてくれる友人とは今まで以上に関係が深くなったりしました。疎遠になっていたけれど昔に人生相談などをしていた学生時代の友人、たまにしか会わなかったけれど人生観や生き方を共感できる友人など、内面的なつながりの強い友人との絆がより深まったと感じています。