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紅葉見物はなぜ「紅葉狩り」と呼ばれるのか? 色付きが毎年違う理由は気候にあり
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紅葉狩りで見るのはカエデ? モミジの分類はカエデと同じ
「モミジ」という言葉は、植物が赤や黄色に色付くことを意味した「もみづ(ず)」という動詞が由来し、派生して名詞の「もみぢ」になったとみられています。植物学上で「モミジ」という品種は存在せず、分類上はカエデと同じ。カエデの中で鮮やかに色付く数種類がモミジと呼ばれています。
カエデはカエルの手に似ている形容詞から付いた名です。園芸の世界には、モミジとカエデを明確に区分する定義はなく、切れ込みが深く数が多いものがモミジ、浅く少ないものがカエデと呼ばれるようです。
紅葉の色付きは、日中の天気や昼と夜の寒暖差、水分などが関係しています。その年によって紅葉の色合いに違いがあるのはこのためです。今年の紅葉狩りは、美しい風景が見られると良いですね。
【参考】
「日本のしきたりがまるごとわかる本」(晋遊舎)
(鶴丸 和子)
鶴丸 和子(つるまる・かずこ)
和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
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