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リンゴを塩水に浸けると栄養に変化はある? 3つの疑問を栄養士に聞いた
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教えてくれた人:和漢 歩実
疑問2:リンゴを皮ごと食べる栄養メリットは?
――栄養メリットを考えると、リンゴは皮ごといただく方が良いでしょうか?
和漢さん:食物繊維をはじめ、βカロテンやビタミンCなどの栄養素やポリフェノールといった成分は、皮付きで食べた時の方が多く摂取できます。しかし、農薬という点で考えると、皮付きで食べるのはあまりおすすめできません。その場合はしっかり洗いましょう。輸入のリンゴは、収穫後に農薬を散布するポストハーベストを考えると、皮をむいてから食べる方が良いでしょう。
疑問3:変色防止で塩水に浸けると栄養素はどうなるの?
――変色を防ぐのに塩水に浸けたり、加熱したりしていただくこともありますが、それによってなくなる栄養素はありますか? やはり生食が良いでしょうか?
和漢さん:変色はポリフェノール成分が空気に触れたために起こります。栄養価や味に変わりはありませんが、褐色したリンゴを食べるとあまりおいしく感じられないでしょう。皮をむいてすぐにいただかない場合は、塩水に一瞬浸けることをおすすめします。ナトリウムがポリフェノールをガードすることで、酸化を防いでくれるのです。
ただし長時間浸ける必要はありません。ビタミンCなど水溶性の成分が流出し、味も落ちてしまうからです。ハチミツ水や砂糖水、レモン水も同様に酸化を防ぎます。
また、リンゴは熱に強いため、他の果物とは異なり、栄養価の損失は少ないとされています。そのため、焼きリンゴやアップルパイなどの加熱した料理も人気なのでしょう。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾