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タワマン自治会の勧誘がしつこすぎる! 「加入しておくのも手」とプロが語る理由とは

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

抵抗感があるのも分かるが…基本的には“善意”で成り立つ自治会

 景以子さんほどのしつこさではありませんでしたが、筆者の住むタワマンではないマンションでも、自治会に勧誘されたことが。マンションに管理組合が存在しているため、自治会の必要性を感じることがありませんでした。

 自治会は本当に必要なのか? しかし、本連載でおなじみの姉帯さんは「一概に不要なものとはいえない」と語ります。

「町内会や自治会のおかげで、防犯パトロールや通学時の見守り、地域清掃などが行われていることもあり、僕自身は一概に“不要なもの”とは思っていません。

 ただ、タワマンに限らず集合住宅の場合は、マンションの理事会が似たような役割を果たしていることもありますよね。建物周辺の警備や緑地の清掃など、マンション住人の会費から捻出されている場合、それ以外のエリアに対してお金を出す必要性を感じない人がいても仕方のないことだと思います」

 また住民に対して行われる行動よりも、役員の「飲み会」が目立ってしまうことも。

「住民間のコミュニケーションだと思って割り切るしかないのですが、『支払ったお金が飲み会に使われるのはどうなの?』と不満に思う人も少なくないでしょう。ただ、基本的にこうした自治会は、住民の“善意”で成り立っているもの。加入は任意ですが、月に数百円程度の会費なら素直に払って、円滑にやり過ごした方が賢い気がしますね」

“何かあった時の保険”として加入しておくのも考え方の一つ

 また、勧誘についても違った見方ができるのだそう。

「今回のようにわざわざ勧誘してくるということは、その自治会が正しく機能している可能性が高いともいえます。大きな災害など何かが起こった時に備えて、加入しておくと良いことがあるかもしれませんね。自治会を嫌うのではなく、何かあった時の保険として加入しておくのも考え方の一つでしょう」

 姉帯さんが提案するように、自治会に加入して勧誘をやめてもらい、その代わりに何か困ったことが起きた時はきちんと助けてもらう……というのも賢い選択なのかもしれません。

 もちろん、加入してしまったせいで役員を押し付けられたり、イベントの参加を余儀なくされたりすることも考えられます。「加入はしますが何もしません」と、あらかじめ条件を交渉しておくといいかもしれませんね。

(和栗 恵)

姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)

「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。