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意見したタワマンマダムにバッシング! 修繕費高騰で理事会が大混乱…対処法はある?
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教えてくれた人:姉帯 裕樹
タワマンの価格暴落の一歩は大規模修繕から?
「まず、これだけ先に言わせてください。いじめはダメ! 格好悪い!」
今回のエピソードについて、まず率直に感想を述べるのは「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さん。また業界歴20年以上を誇る姉帯さんから見ると、一部のタワマンは現在、とても“不安定な状況”に陥っているそうです。
「乃里さんの例のように、あちこちのタワマンが大規模修繕をしたくてもお金がなくてできないという状況に陥っています。社会情勢の変化により、鉄や生コンクリート、ウレタンといった建築資材が高騰。輸送コストも値上がりしています。人手不足で人件費も上がっているため、今は何をするにもお金がかかる状況なんですよ」
しかも普通のマンションならともかく、タワマンは特殊な工法が必要。大規模修繕にかかる経費は通常のマンションより高額になるのが一般的だそうです。
「築15年を超えているのに費用を捻出できず修繕できないとなると、マンションそのものの価値は下がる一方。『タワマンは絶対に値崩れしない』というのんきな意見もありますが、大規模修繕一つできないマンションに価値があるのか、疑問に思います。
特に湾岸エリアは怖いですね。海沿いの建物は景色が美しいものですが、潮風にさらされる上に風が強く、毎日台風に遭っているような状況です。だから、きちんと修繕しないと本当に怖い。乃里さんのおっしゃる通り、中身よりも壁や防水といった必要な部分を修繕するだけでも違うと思います」
理事会に出席する人数を限定、間に入る人を立てるなど対策を
姉帯さんによると、資金がショートして修繕できないタワマンは、世間が思っている以上に多いとのこと。部屋を購入する際、契約書に「物価上昇に際し~」といった“逃げ道”が記されている場合が多く、住人にはどうにもできないのが現状のようです。
「管理組合については専門ではないので、明確なことは言えません。しかし、あまりに揉めるようであれば、理事会に出席する人数を限定し、管理会社や弁護士に間に入ってもらってまとめた方が良いかもしれませんね」
お金がからむと物事は立ち行かなくなる……とは、よくあること。一般的に資金力があるとされる人たちが暮らすタワマンも、どうやら例外ではないようです。
(和栗 恵)
姉帯 裕樹(あねたい・ひろき)
「株式会社ジュネクス」代表取締役。宅地建物取引士の資格を持ち、不動産取り扱い経験は20年以上を数える。独立した現在は目黒区中目黒で不動産の賃貸、売買、管理を扱う「コレカライフ不動産」として営業中。趣味はおいしいラーメンの食べ歩き。