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漫画

犬猫の保護施設や預かりボランティアって何? 元職員が漫画通して伝えたいこと

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

譲渡にはさまざまな不安も でも自分自身も信じたい!

――預かっていた動物たちを送り出す時、毎回どのようなお気持ちですか?

 一番うれしい瞬間と思われがちですが、実際はものすごく怖いです(笑)。私は人間から裏切られ、犠牲になった子たちを多く見てきました。そして同時に、手放してしまうその「家族」も多く見てきました。中には譲渡してから15年も経って、老犬のお世話がつらいと施設に戻される……なんてことも。

「とても良い人だと思っていたのに……。何でこんな人が……?」と思うことは日常茶飯事です。「思ったより毛が抜ける」なんて驚く理由で返ってくることもありました。多分、動物保護に携わる人のほとんどが、一度は人間不信になるのではないでしょうか(笑)。そんな中で、我が子のように接してきた犬猫を、出会って間もない人に託すのです。

 脱走させてしまうのではないか、懐かないからと言って返されるんじゃないか……。譲渡したから終わり! はい幸せ! と言うわけではなく、もちろんいろんな不安があります。でも、犬猫は裏切られても、何度でも人を信じてくれるんです。私のことを信じてくれた犬猫のためにも、私自身も「この人!」と決めた方は全力で信じています。もちろん、丸投げではなく、譲渡後のフォローやサポートも徹底しています。

◇tamtam(タムタム)
公益財団法人の動物保護団体に勤務後、生活の傍らで保健所から犬猫を預かり里親を探す“一時預かりボランティア”を細々と継続。2018年から自身の経験を通した漫画をインスタグラムに投稿し、話題を呼ぶ。

表紙【画像提供:世界文化社】
表紙【画像提供:世界文化社】
◇「たまさんちのホゴイヌ」(世界文化社刊)
行き場を失ってしまった犬や猫を保健所から預かり、里親を探す「一時預かりボランティア」を続けている著者のtamtam(タムタム)さん。出会った“ホゴイヌ”とのエピソードや、彼らと一緒に暮らした10年以上にも及ぶ日々の体験を、優しい絵と言葉で綴った初のコミックエッセイ。

(Hint-Pot編集部)