“して良いこと”と“悪いこと”　教えるのは「家族」の役割

――「たまさんちのホゴイヌ」を通して一番伝えたいことは？

　一番伝えたいことは、「命の重み」……と言うと、何だか曖昧な表現になってしまう気がするので、分かりやすく言うと……「動物を飼うのって大変よ!!!」ってことです。

　例えば、犬を飼っていない小学生に「犬は噛むと思う？」と聞いたところ、「うん！」と元気良く返事が返ってきたんです。犬の“口”は人にとって“手”の役割をしますから、嫌なことがあれば、噛んでくるのは当然なんですよね。

　でも、大人はなぜか「自分が飼う犬は噛まない」と思っている人が多いような気がします。もちろん、必要なコミュニケーションとしつけがあれば、噛む犬になることは少ないですが、「噛まない」と決めつけて飼ってしまうと、噛んだ時に手に負えなくなってしまうんです……。そうした理想と現実が混ざってしまっている方は本当に多いです。

　これから飼う場合は、その前にもう一度立ち止まってよく考えてほしいと思います。噛むし、粗相するし、いたずらもするし、吠える……これは犬として当然のこと。だからこそ“しても良いこと”と“してはダメなこと”、これらを教えていくのは飼い主、つまり家族である私たちの役割なんです。子どもと同じですよね。そうやって関係性を築いていくことで「一匹の犬」はかけがえのない「家族」になるんですよ。

（Hint-Pot編集部）