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「車間距離を詰めても早く着きません」 自動車学校が5回言った“大事なこと”に18万人共感

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

車間距離は詰めても到着時間に大きな差は見られない実験結果も

 実際に、車間距離を詰めた走行と開けた走行では到着時間に違いはあるのでしょうか。自動車安全運転センターが平成18年度に「適正な車間距離のあり方に関する調査研究」の中で実験を行っています。

 実験は混雑区間、閑散区間でそれぞれ行われました。その結果、どちらの区間においても「法定速度内で走行する場合、車間距離を開けた場合でも詰めた場合でも到着時間には大きな差はみられない」と結論づけています。

 到着時間にほとんど違いがない一方で、車間距離不足は事故のリスクが高くなるでしょう。ひとたび事故を起こせば、自身や家族、会社などへの影響は計り知れません。

時速60キロまでは走行速度から15引いた数が目安に

 同校の担当者さんも、車間距離を詰める人をよく見かけるそう。「私も運転中に遭遇します。教習で車間距離を詰める人の特徴やデメリットをしっかり伝えています」とコメントしています。

 では具体的に、どの程度の車間距離が適正なのでしょうか。同校は普通車で条件が良い時(乾燥した舗装道路を走行する場合)の目安として、時速40キロの走行で車間距離は25メートル。50キロ走行では35メートル、60キロ走行では45メートルと、時速60キロまでは走行速度から15を引いた数を推奨。そして70キロ以上では速度と同数以上の距離を取るべきだと伝えています。

 また、道路交通法第26条には、直前の車両などが急停止した時においても追突を避けるために必要な距離を保たなければならないとしています。車間距離を詰めすぎて危険な状態の運転を続けたと判断された場合は、車間距離保持義務違反として罰則を科される可能性があります。

 急がば回れ。どんなに車間距離を詰めても目的地まで早く着くことはありません。年末に向けて交通事故が増加する傾向にあります。適正距離を保って、事故なく安全に目的地へ向かうことを心がけましょう。

(Hint-Pot編集部)