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冬のホウレン草 夏よりもビタミンCが多く甘味も上 気になる栄養価と保存のコツは?
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教えてくれた人:和漢 歩実
通年で出回るホウレン草ですが、旬の今は特に栄養が豊富。また寒い季節の方が甘味も感じられます。冬のホウレン草は夏に収穫されたものと何が違うのでしょうか? 栄養価について、栄養士の和漢歩実さんにお話を伺いました。
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ホウレン草は西アジア原産 江戸時代に伝来
ホウレン草は西アジア原産の野菜で、日本にはシルクロードを通って江戸時代の頃に伝来したようです。現在流通しているのは「東洋種」と「西洋種」の2種類。東洋種は葉にギザギザとした切り込みがあり、薄い葉肉と赤い根が特徴です。またアクは少なく、甘味があります。西洋種は葉が丸く、葉肉が厚めです。
現在は品種改良が進み、えぐみが少なく食べやすい品種も出てきました。東洋種と西洋種をかけ合わせた「一代雑種」や、生食用としてアクが少なくなるように改良された「サラダホウレン草」もあります。寒さに当てて「寒締め栽培」された「ちぢみホウレン草」は、葉が縮れて厚みがあるのが特徴。甘みや旨みが濃く、冬の寒い時期にしか出回りません。
いずれの種類も選ぶコツは、葉の色が濃く葉先までピンとして、みずみずしいものを見極めること。根元に十字の切れ目を入れると洗いやすくなって土が落ち、火の通りも良くなります。
保存する時はキッチンペーパーに包んだものをビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に立てて入れると長持ちします。葉物野菜は新鮮なうちに食べ切りたいところですが、すぐに食べきれない時は適度な大きさに切って下茹でしておきましょう。