料理・グルメ

農家の嫁が綴る 冬限定で楽しむ野菜「ちぢみホウレンソウ」の魅力

著者:こばやし なつみ

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 葉が着物のちりめんのような「ちぢみホウレンソウ」【写真:こばやしなつみ】
葉が着物のちりめんのような「ちぢみホウレンソウ」【写真:こばやしなつみ】

 冬が旬で栄養たっぷりの「ホウレンソウ」ですが、特にこの時期に味わいたいのが「ちぢみホウレンソウ」。育てる際に積極的に寒さと霜にあてることで、糖度や品質を高めているそうです。東京の“バリキャリ”女子から5年前に茨城の兼業農家に嫁いだ、なっちゃんことこばやしなつみさんは、年間40品種の野菜を育てる小さな農業に励んでいます。暖冬といわれる今年の冬ですが、なっちゃんの畑ではようやく最近になって、「ちぢみホウレンソウ」の葉が縮んできたとか。その魅力を綴ります。

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冬の寒さや霜で糖度が高まる 別名「寒締めホウレンソウ」

 花が咲くように縮れた葉を大きく広げて育つ、冬限定のホウレンソウ「ちぢみホウレンソウ」。別名は「寒締めホウレンソウ」ですが、“寒締め”という名前の由来は、積極的に冬の寒さや霜にあてることで、糖度や品質を高める栽培方法からきています。その糖度の高さと、特有の味わいは、普通のホウレンソウとは全く別物だと思います。私自身、5年前に茨城に移住して初めて「ちぢみホウレンソウ」を食べた時には、ホウレンソウの新境地が開けていると驚き、目が丸くなったものです。

 もともと栄養価が高いことで知られているホウレンソウ。近年では、通年食べられているます。しかし、夏よりもさらに栄養価が高まるのが“冬”なんです。ビタミンCの量は、夏の3倍になると言われています。

 ちなみに、ホウレンソウは、ヒユ科の野菜のひとつです。同科に属する仲間には、ロシア料理「ボルシチ」に使われている赤い野菜のビーツや、砂糖の原料に使われている甜菜などが挙げられます。実はホウレンソウの根元の赤は、ビーツの赤と同じ、ポリフェノールの一種である「ベタシアニン」という成分だそうです。その栄養効果に期待が高まると同時に、ルーツがそこでつながっていたのかと知った時には唸りました。