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からだ・美容

子どものメイク注意点は 頻度や使用すべきアイテムを医師が解説

公開日:  /  更新日:

著者:岩淵 美樹

教えてくれた人:佐藤 卓士

子どもがメイクをしたがったら…医師が教える注意点とは(写真はイメージ)【写真:写真AC】
子どもがメイクをしたがったら…医師が教える注意点とは(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 パーティーシーズン。おしゃれをして出かけたいと思うのは、大人だけでなく子どもも同じです。プリンセスやアニメのキャラクターに憧れる子、モデルやアイドルのようになりたい子、少し背伸びをして大人っぽいメイクをしてみたい子。動画配信サイトなど情報があふれている今、小学生からメイクに対する好奇心を持つのは避けられないところです。気になっているけれど、正解がどうも分からないという健康や美容の疑問を医師が解説する連載。今回は「子どものメイク、いつから?」をテーマに佐藤医師に伺いました。

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子どもの皮膚は未熟でデリケート 刺激に弱くトラブルを起こしやすい

「ぷるぷるの赤ちゃん肌になりたい」「子どものようなすべすべ肌を目指そう」と言われることがあります。しかし、実は子どもの肌は未発達で皮脂量も少ないので乾燥しやすい状態。

 皮膚の表面である「表皮」の細胞数も大人の半分くらいしかなく、皮膚が薄く弱いのです。水分を保持し、外的ダメージから肌を守る機能が弱いため、紫外線や摩擦によって乾燥、かぶれなどのトラブルが起きやすくなっています。

 そのため思春期を迎える頃までは、皮脂膜も不十分なため水分が蒸発しやすく、冬は特にカサカサしやすいです。また、夏は汗をよくかくので潤っているように見えますが、すぐに蒸発してしまうため、やはりカサカサ肌になりやすいのです。

 思春期を迎えると、今度は皮脂の分泌が活発になり、吹き出物など肌荒れを起こしやすくなります。

メイクよりも正しいスキンケアを 肌を健やかに保つことを心がけて

 バリア機能が弱く未発達な肌に対し、メイクをするということは、それだけで刺激になり炎症が起こるリスクが高くなります。

 子どもがメイクをしたいという時は、アイシャドウやリップが多いでしょう。メイクをしたがる場所は皮膚が薄く、よりデリケートな場所です。塗る時の摩擦、メイクを落とす時の摩擦によってガサガサとした肌になる可能性もあります。

 成長過程では肌の状態が不安定なので、医師の立場からするとメイクよりも正しいスキンケアで肌を健やかに保つことを心がけてほしいですね。

特別な日だけのメイクなら親の指導のもとキッズ用コスメを使って

 いくら親がダメと言っても、子どもの好奇心には勝てないものです。社会人のように毎日メイクをするのではなく、月1回、3~4か月に1回など、たまにであれば、親子間でルールを決めてメイクを楽しむこともいいでしょう。

 その際、気をつけてほしいことがあります。

 幼児、小学生であれば、大人用のコスメではなくキッズ専用を使いましょう。子どもの肌にも安心して使えるよう配慮されたものです。

 多くが玩具メーカーから発売されているようですが、日本玩具協会が定めるST(玩具安全)マークが付いているものを選んでください。対象年齢もきちんと確認しましょう。コスメブランドのものなら「キッズ専用」であるか、しっかりと確かめてください。

 ただし、キッズ専用であっても肌がかぶれないという保証はありません。個人差がありますので、メイクをする時は必ず親が見守ってあげてください。異変を感じたら、使用をすぐにやめましょう。赤みなど炎症が起きた時は、病院を受診してください。