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忘年会を上手に断るポイント3つ 参加したくない理由にコロナ禍の影響は少数派
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元々肯定的ではなかった? 参加したくない理由あれこれ
ただし「いいえ」と答えた人の理由には、「時間とお金の無駄だと思うから」(35.9%)、「飲み会の場が苦手」(25.8%)や「気を使いたくない」(20.2%)など、コロナ禍の影響というよりは忘年会自体に肯定的ではない傾向も見えます。ちなみにコロナ禍の影響を挙げる声は「その他(自由記述)」の一部に。ここにはさらに「職場の人間関係にストレスを感じている」という声も含まれていました。こうした状況について田中さんは、以下のような心理的背景があると解説します。
・役職者に気を使う
・説教をされたり、自慢話に付き合ったりしないといけない
・苦手な人がいるので仕事時間以外まで一緒に過ごしたくない
・金銭的負担が嫌だ
「本来は楽しくコミュニケーションを取ることが目的ですが、そうはいっても、人によってさまざまな心理的負担があります。お酒に飲まれてしまうタイプの方は、飲みすぎて失敗してしまった経験からできれば避けたいと思うケースも。セクハラだと受け取られてしまわないかと言動にも気を使うという声もあります」
また職場の人間関係にストレスを感じている場合は、日頃の心がけも大切なのだそう。
「人は話すことですっきりできて、自分の思いも整理できるものです。ですから職場の人間関係に関するストレスも、誰かに話を聞いてもらうと良いでしょう。ただし、話すなら“職場以外の人”に。職場の人だと本人の耳に入らないとも限りません。さらに『ストレスがある』という自覚がある時は、好きなことに打ち込む時間を確保してください。太陽が出ている朝かお昼に、緑のある公園や河川敷を散歩することも効果的です」
上手に断る方法は? 参加したくない人への寄り添い方も大切
忘年会への参加はあくまでも任意であり、時代の変化もあり強制する会社は少なくなっています。それでも欠席の際はマナーを守りたいもの。今後の人間関係を円滑にするためにも、幹事の心証を損ねないような伝え方はあるのでしょうか? 田中さんによると、ポイントは3つあるそうです。
・お礼と挨拶(お声がけいただきありがとうございます、幹事さんお疲れ様です、など)
・「せっかくなのですが……」などの枕詞を付けて理由を伝える
・お詫びの言葉を添える(すみません、次回はぜひ、など)
「相手に対して失礼にならないよう、この3つのポイントを押さえれば、角を立てずに欠席の意志を伝えることができます。もし、忘年会の参加を迷う他の社員から相談された場合は、まず気持ちを受け止めてあげるように話を聞くことが大切です。『行った方が良い』や『行かなくても良い』といったアドバイスをするのではなく、本人が答えを出せるように導いてあげることで相手も気持ちが整理できます」
相談相手に選ばれたことは信頼の証だからこそ、「何か心配なことが?」と気持ちを受け止めることが大切なのだそう。また人が感じることに正解と不正解はないため、丁寧に話を聞くことで相談者が答えを出せるように心がけると良い結果につながるようです。忘年会は一同が顔を揃える絶好の機会ですが、こうした丁寧な付き合い方こそ良い人間関係を作る土台なのかもしれませんね。
株式会社コレット代表取締役。人生を変える継続的なカウンセリングを行う。活動はカウンセリングだけでなく、企業顧問や企業研修、女性誌「anan」(マガジンハウス刊)や「ar」(主婦と生活社刊)などにメンタルケア監修記事も掲載。
(Hint-Pot編集部)