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タワマンの廊下で犬が粗相…「ペット可だから」と開き直る飼い主 正しい対処法は?

公開日:  /  更新日:

著者:和栗 恵

教えてくれた人:姉帯 裕樹

ペット可物件でもマナーは順守を(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ペット可物件でもマナーは順守を(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 一般社団法人ペットフード協会の「2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査」によると、コロナ禍の2020年と2021年はペットの飼育数が増加。推計飼育頭数は犬が710万6000頭、猫が894万6000頭でした。この傾向は住宅事情にも反映され、ペット可物件は増加傾向に。タワーマンションでもペットとともに暮らせる物件が増えています。しかし同時に、ペットが関係するトラブルも目立ち始めているようです。今回ご登場いただくマダムは、飼育マナーを守らない住人に悩まされているそうです。東京・中目黒で「コレカライフ不動産」を営む不動産のプロ、姉帯裕樹さんのアドバイスとともにお届けします。

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「悪い飼い主」が増加!? ペット可だからと開き直りも

 米国のカリスマドッグトレーナー、シーザー・ミラン氏の考えによると、犬が問題行動を起こす原因は犬ではなく、飼い主にあるそうです。そうした「悪い飼い主」は、コロナ禍で顕著になりつつあるのかもしれません。

「私が住んでいるタワマンは、ペット可物件です。皆さん愛らしい犬を連れて散歩に出かけていらっしゃるようですが、ごく一部の方がペット飼育時のマナーを守らず、迷惑しているんです」

 そうお話を切り出したのは、関西某所にお住まいの竹下千早子さん(仮名・61歳)。コロナ禍に入ってペットを飼う人が増えたのは納得できる状況ですが、それに伴い「悪い飼い主」も増えてしまったと嘆いています。

「雨の日にマンション内の廊下で、ペットを遊ばせる方がいるんですよ。その方の犬は小型犬なので、普通に走り回らせるくらいなら別に気にしないのですが、犬がおしっこをしてもそのままにされていて。犬って、なぜか同じ場所で何度もするじゃないですか。そのためか、特定の場所だけ臭いがするようになってしまったんです。

 見るに見かねて注意したところ、『ここはペット可なのだから文句を言うな!』と、なぜかこちらが怒鳴られてしまいました。相手は30代くらいの若いカップルだったのですが……残念なことに、マナーやルールをご存じないまま育ってきてしまったのでしょうね」

 千早子さんはすぐさま管理組合に相談。共有部分での散歩をさせないよう管理人に張り紙をしてもらい、また、該当する部分の掃除とカーペットの張り替えを行ってもらいました。しかしそうした経緯があったためか、その若いご夫婦からの風当たりが強くなってしまったそうです。

「エレベーターで乗り合わせた際、男性が聞こえよがしに舌打ちなさるんですよ。あまりにも子どもっぽすぎる行いに、思わず苦笑が漏れてしまいました。女性にもこちらから挨拶をしたことがあるのですが、どうやら無視を決め込んでいらっしゃるようです。世代も違いますし、基本的に生活時間帯が合わないので、無視されようが一向にかまわないんですけどね。

 ただ、自分たちが悪いことをしているのにそれを自覚せず、逆恨みなさるなんて……残念な人たちに飼われているあの犬が、かわいそうで仕方ありません」