これからのマンション選びは宅配ボックスの数もポイントに

　今回もアドバイスは中目黒「コレカライフ不動産」の姉帯裕樹さん。志乃さんのお悩みが発生する原因になった“宅配ボックス不足”は「よくあること」と語ります。

「宅配ボックスの不足は、タワマンに限らず大規模集合住宅の“あるある”問題なんですよ。10年ほど前までは今ほど宅配便の数が多くなかったので、それ以前に建てられた物件だと宅配ボックスが設置されていないことも多いですね」

　そもそもオートロックの物件は、配達員が無断で立ち入ることができません。志乃さんのケースでは管理人が対応していますが、玄関先の置き配もできない物件は多数。戸数分とは言わないまでも、相当数の宅配ボックスを設置しておかなければ厳しい状態になります。

「コンシェルジュが常駐しているタワマンではコンシェルジュが預かってくれますが、その場合、コンシェルジュがいる時間帯に受け取らなければならないので、厳しいという方もいるようです。

　近年は住戸の各玄関横に追加の宅配ロッカーを備えた集合住宅も増えてきました。また、宅配ボックスの数を増やす物件も出てきているそうです。通販を頻繁に利用する人がマンションを購入する場合は、そうした部分に着目して物件を選ぶと良いかもしれません。

　志乃さんの場合は、住んでしまっている以上どうにもならない部分が大きいので、外出を少し減らして荷物を受け取るようにするか、配偶者さんが受け取れるよう会社宛てに配達してもらうと良いかもしれませんね」

　通販利用者の増加に合わせ、郵便局や宅配業者の営業所、コンビニエンスストアに設置されたロッカーなど、受け取る場所の選択肢も増えています。また、不在を続けて配達員さんの労力を無駄遣いするのも気が引けますよね。自身の生活リズムを考え、適切な方法で確実に受け取る方法を普段から考えておくと、ストレスのない通販ライフを楽しめるでしょう。

（和栗 恵）