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「格付け」で話題の「ほぼシリーズ」 目指す食課題へのアプローチ 水産物保全への取り組みとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

「ほぼカニ」を本物のズワイガニの半身にしたユニークな一枚【写真提供:カネテツデリカフーズ】
「ほぼカニ」を本物のズワイガニの半身にしたユニークな一枚【写真提供:カネテツデリカフーズ】

 お正月などに放送される大人気のバラエティ特番「芸能人格付けチェック」(テレビ朝日系)。この番組で一躍有名になった食材といえば、魚肉練り物製造企業のカネテツデリカフーズ株式会社(兵庫県神戸市)が販売する「ほぼシリーズ」です。2種類の食材を目隠しで食べ、どちらが高級食材かを当てる問題で数多くの芸能人が本物と間違えた同シリーズ。番組撮影の裏側や同シリーズが目指す未来について、同社の広報担当、加藤諒子さんと荒井紅美さんに伺いました。

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社内コンペ1位ではなかった「だいたいイカ」が番組出演

「ほぼカニ」が芸能人格付けチェックに登場したのは、2020年9月に放送された「食と芸術の秋3時間スペシャル」でのこと。その後、「だいたいイカ」や「ほぼ毛ガニ」などを含めて5回登場し、すべての回で俳優の唐沢寿明さんや武田鉄矢さんなど1人以上の芸能人が本物と間違えてきました。

「格付けチェックのインパクトはすごいですね。撮影には私たちも立ち会わせていただくのですが、毎回すごくドキドキします。特に印象に残っているのは、2022年3月に放送された『芸能人格付けチェックBASIC~春の3時間スペシャル~』に登場し、その後商品化したほぼシリーズの『だいたいイカ』です」(荒井さん)

「格付けチェック」登場で急遽商品化が決まった「だいたいイカ」【写真提供:カネテツデリカフーズ】
「格付けチェック」登場で急遽商品化が決まった「だいたいイカ」【写真提供:カネテツデリカフーズ】

 放送当時は「ほぼほぼイカ」と呼ばれていた同商品。というのも、放送前の段階で試作は行っていたものの、直近での発売予定はまったくなかった商品でした。

 開発部では、春夏と秋冬、正月の3シーズンに向けた新商品開発のため「ほぼ乱獲コンテスト」と名付けたコンペを行っています。普段は事務をしている人も入って3、4チームに分かれ、「ほぼカニ」を作った開発部の宮本裕志部長に提案。最終的には会長、社長審査を行い、1位を取ったチームのアイデアを商品化しているそう。

「芸能人格付けチェックBASIC~春の3時間スペシャル~」のオファーがあった頃、この社内コンペで1位に選ばれたのは別の商品でした。しかし、番組スタッフからはコンペに上がっていた中でイカが選ばれ、番組で1人でも間違えたら商品化することに。見事に2組が本物の高級イカと間違えたため、急ピッチで発売に向けての準備を進め、夏に公式オンラインストアで数量限定販売されました。