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仕事・人生

俳優・伊藤かずえさん 母として一つの節目を迎えた今、語る娘への思い これからの関係

公開日:  /  更新日:

著者:中塚 真希子

子育てで一番大切に教えてきたのは「挨拶」と「感謝」

娘にしっかり身につけてほしかったこととは【写真提供:ENCOUNT編集部】
娘にしっかり身につけてほしかったこととは【写真提供:ENCOUNT編集部】

 子育てで私が一番大切に教えていたのは、「挨拶」と「感謝」でした。そこはしっかり身につけてほしかったんです。

 今の娘を見ていると、ちゃんと理解して育ってくれたのかなという気がします。というのも、彼女は高校1年生の頃からずっとアルバイトをしていて、今のお仕事はもう1年以上も続いているんです。続けるためには、やっぱり「挨拶」や「感謝」ができなければ、難しいだろうと思うから。

 それ以外だと、何を伝えてきたかな……。厳しく叱り付けた記憶は、ほとんどありません。でも一度だけ、娘が小学生の頃――傘を振り回していたと、同級生のお母さんに聞いたことがありました。その時は、かなり強く叱りました。「とがったものを振り回したら危ない! 絶対にしちゃダメよ!」って。

 もちろん、「部屋を片付けて」「脱いだ服は洗濯機に入れなさい!」なんて細かな注意はしょっちゅう。だけどそれも私がかまいすぎているだけで、いつか自立して一人暮らしでも始めれば、自然とやるようになるのかもしれませんね。高校までは、私が毎朝起こしてお弁当を作って送り出していたのが、今はちゃんと1人で起きて、朝食も自分で食べて出かけるようになりました。そんなところからも、娘の成長を実感しています。

就職活動を始めた娘 「俳優には全然興味がないみたい(笑)」

 成人式の時、特別に贈った言葉やプレゼントというのはありません。ただ、記念のアルバムは作りました。着付けをして、スタジオで撮影して。幼なじみの3人も撮影日を合わせていたので、全員集合の写真もいっぱい撮って、本当に良い思い出になりました。

 そうやって成人式も終え、大人になっていく娘に願うことは、このまま素直で真面目に育ってくれたらということだけ。それと、大人になっても一緒にいろいろ遊びに行けたらうれしいかな。彼女も運転免許を取ったから、ドライブでも良いし。

 今後は学生から社会人になるわけですが、今の娘は、インターンシップなどに参加しながら、やりたいこと・好きなことを探している最中。これから大変なこともあるでしょうけれど、自分にとって一番良い道を見つけてほしいです。ちなみに俳優の仕事は全然興味がないようです(笑)。娘がどんな未来を選んでも、私は親として精一杯応援していきたいなと思います。

◇伊藤かずえ(いとう・かずえ)
1966年12月7日、神奈川県生まれ。A型。1978年にデビュー、ドラマ「ポニーテールはふり向かない」(1985・TBS系)で初主演を果たす。「スクール☆ウォーズ」(1984・TBS系)をはじめとした大映ドラマシリーズや、ドラマ「ナースのお仕事」シリーズ(パート2~/1997・フジテレビ系)をはじめ数々の人気作品に出演。昨年、自身のYouTubeチャンネル「やっちゃえ伊藤かずえ」を立ち上げ、あっという間に登録者数が3万人を突破するなど大きな話題を呼んだ。
インスタグラム:kazue__itoh/ブログ:Kazue Diary

(中塚 真希子)