ライフスタイル
汚れの原因がさまざまな水回りの鏡 NGお手入れしていない? 掃除のプロが解説
公開日: / 更新日:
教えてくれた人:伊藤 まき
日常的に自分の姿を映す“鏡”は、いつもきれいに磨いておくと運を呼び寄せるといわれているそう。でも、ピカピカにしたいあまりに掃除方法を間違ってしまうと、逆にくすんで映りが悪くなってしまうこともあるようです。掃除のプロでもある整理収納アドバイザーの伊藤まきさんによると、曇り止めコーティングがされている鏡には注意が必要。また、最近人気の“割れない鏡”も使用する掃除アイテムが異なるそうです。年明けにいい運気をたくさん取り込むためにも、正しい鏡のお掃除方法を種類別にレクチャーしていただきました。
◇ ◇ ◇
コーティングの有無で掃除方法が変わる!
室内に置かれている姿見などの多くは、ガラス製の鏡(クリアミラー)です。曇り止めコーティングが施されていないため、汚れの原因はホコリや化粧品による油汚れ。そのため、汚れは濡らした布で拭き取りましょう。落ちない場合は、住宅用洗剤を吹き付けた布で拭き上げ、マイクロファイバー製の布などで乾拭きするときれいになります。
一方で、洗面所や風呂場などに使われる鏡は曇り止めコーティングが施されているので、ゴシゴシ洗いは絶対にNGです。また、住宅用洗剤の種類によってはコーティングがはがれてしまうこともあるので、使わない方が無難。同じ理由で絶対にNGのものは、ガラスクリーナーとアルコール除菌スプレー、研磨剤入りの洗剤、メラミンスポンジなどです。
代わりに使用したいのは、食器用洗剤(できれば無色透明のもの)。これを水で薄めてから布に含ませて固く絞り、汚れを拭き取ります。食器用洗剤に含まれる界面活性剤が、曇り止めの効果を長持ちさせるといわれているようです。週に1度程度でいいので、優しく吹き上げるクセをつけておくといいかもしれません。
こうした水回りの鏡が汚れる原因は、水アカと石けん汚れです。こびりついてしまうと落とすのが難しくなるので、洗面所の周りにやわらかい布製のふきんを常に置いておき、水や汚れがはねたらすぐに拭き取るようにしておくといいでしょう。
最近増えてきた“割れない鏡”の掃除方法は?
技術力の進歩により、ガラスを使わない“倒しても割れない鏡”(リフェクスミラー、リルムミラーなど)も登場しました。小さなお子さんのいる家庭やファミリー層向けの賃貸住宅などで使用されることが増えていますよね。
こうした割れない鏡は、アルミニウムなどの軽金属にフィルムを貼って鏡面を再現したもの。とても軽量で便利ですが、ガラス製の鏡と違い、フィルムを傷付けないよう優しく掃除をする必要があります。
掃除にはやわらかい布(眼鏡を拭くようなレベルのもの)を使用し、薄めたクエン酸水溶液や中性洗剤を使って、優しく拭うようにしましょう。
(和栗 恵)
伊藤 まき(いとう・まき)
整理収納アドバイザー1級、クリンネスト2級。ホテル清掃員や国鉄系レストランの厨房、内装会社、デパートの搬入搬出などで経験を積み、出版社に入社したのち独立。掃除しながら片づける「整理収納のプロフェッショナル」として各種ウェブメディアで記事を手がけ、掃除本の編集ライターとしても活躍中。
インスタグラム:maki_organize