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仕事・人生

不登校や適応障害を乗り越え年収700万円 女性ライターが実践する「ひとり会議」とは

公開日:  /  更新日:

著者:倉野 武

自分と向き合うための文房具や雑貨などを扱うEC事業を立ち上げ

 このデジタル時代に、「ひとり会議」は“書く”というアナログな作業が主役です。山口さんは「アナログだからこそ、デジタルでは通じない思いやエネルギーがあると思うので。人生で大切なものを見つけるためには、一見非効率的でもアナログでやっていただきたいです」と語ります。

 昨年春からは、「Self0(セルフレイ)」というブランドを立ち上げ、「おひとりさま会議用紙」を販売するEC事業もスタート。同商品は「ひとり会議用紙」など13種類の自己分析シート26枚入り(税込1540円)で、幅広い年代の女性を中心に好評だそうです。

 そして、「自分と同じように孤独と向き合っている方々にそっと寄り添える」サービスの提供を自らの使命と考え、「最終的には、皆さんが自分と向き合うことができる店舗などサードプレイス(家でも職場・学校でもない居場所)を立ち上げたい」と、起業家としての展開を目指しています。

 山口さんは最後に、「よく笑われるのですが……」と前置きしながらも、今の夢を語ってくれました。

「私は環境に恵まれていますが、世界では生まれた場所によってまったく違う人生を歩むことになる人も多い。そんな孤独と必死に向き合っている人たちをお金や人的な支援で励まして、世界平和に貢献したいのです」

◇山口恵理香(やまぐち・えりか)
1990年8月、東京生まれ。中学時代に3年間不登校を経験。引きこもり生活に。その後、専修大学法学部政治学科に進学。2013年に卒業後、NPO法人に就職するも3か月で退職。その後にウェブライターとして年収700万円を達成。2019年に著書『不登校だった私が売れっ子Webライターになれた仕事術』(自由国民社)刊行。現在は文筆家・起業家として活躍中。

(倉野 武)