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漫画

保育器の前でマシンガントーク1時間半 愛あふれるパパの漫画にほろり「真のイケメン」

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

漫画のワンシーン。NICUで保育器の中の我が子にひたすら話しかけ続けるパパ【画像提供:ふくふく(@fukufuku_diary)さん】
漫画のワンシーン。NICUで保育器の中の我が子にひたすら話しかけ続けるパパ【画像提供:ふくふく(@fukufuku_diary)さん】

 妊娠37週未満で産まれた早産児や出生時の体重が2500グラム未満の低出生体重児、何らかの疾患がある新生児を24時間体制で集中的に管理、治療する新生児特定集中治療室(NICU)。そんなNICUで見かけたあるパパは、保育器にいる我が子にひたすら話しかけていました。その様子や絶妙な気遣いを描いた漫画がツイッター上で話題になっています。作者のふくふく(@fukufuku_diary)さんに詳しいお話を伺いました。

 ◇ ◇ ◇

1日2回、NICUにいる息子を微笑みながら見つめる時間

 ふくふくさんは、7歳の女の子ぽんちゃんと5歳の男の子しぃくんを育てる2児のママ。2人の出産後に自身の慢性骨髄性白血病が発覚し、また自身とぽんちゃんは発達障害の診断を受けていますが、大切な日常や実体験を漫画に綴って発表を続けています。

 シリアスな内容ながら、大切なことをソフトに伝える作品は多くのファンを魅了し、インスタグラム(fukufuku_diary)のフォロワーは何と3.9万人。またブログ「白血病ママのふくふく日記」でも、作品をまとめて読むことができます。

 今回話題になった漫画は、出生直後のしぃくんがNICUで治療を受けていた時のエピソードです。ふくふくさんの体調を考慮して、帝王切開で産まれたしぃくん。NICUでは、1日2回、1回につき1時間半だけ我が子と面会することができました。

 保育器の中の赤ちゃんを自由に抱っこすることはできず、わずかな面会時間でできることといえば、おむつの取り替えなどのお世話やちょっとしたふれあい、写真や動画の撮影程度。産後の体調もあり、ふくふくさんはそばで微笑みながら我が子を見守っている時間がほとんどでした。

保育器前でマシンガントークするパパ出現!

 そんなNICUにある日、見知らぬパパが現れました。そのパパは、お隣の保育器にいる我が子にひたすら話し続けています。

「お! 今ちょっとだけ指動いたねー」
「指ほんとにちっちゃいなー」

 何と1時間半にわたるマシンガントーク。動画撮影でも、実況中継のようなトークが続きます。驚いたふくふくさんは、その後に何回か顔を合わせてから、思い切って話しかけてみることにしました。そこで分かったのは、ママが出産後、体調を崩して別の病院で入院しているということ。実況中継さながらのマシンガントーク動画は、どうやらママに届けるためだったようです。

 それからまた数日後、パパは退院したママと一緒にNICUを訪れました。しかし驚いたことに、これまでのマシンガントークとはまったく異なる様子。また絶妙な気遣いを感じる行動の数々はさらにふくふくさんを感心させ、また以前のマシンガントークはパパなりに必死に頑張っていたからなのではないかと考えるのでした。

 パパの家族愛にあふれた姿を描いた漫画は、ツイッターで約8000件の“いいね”を集めました。リプライ(返信)には「優しくて愛情にあふれたお父さんにうるうるしちゃいました」「何回読んでも泣いてしまいます」「私もこんな父親になりたい」「真のイケメンだ」「鬼泣きした」「パパの愛に泣いた」「素敵なお父さん」など、感動の声が殺到しています。