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冬が旬のレモン 体にうれしい栄養素はビタミンCだけではない? おいしい活用法とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

国産レモンは冬に出回る(写真はイメージ)【写真:写真AC】
国産レモンは冬に出回る(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 レモンにはそのさわやかな風味から夏のイメージがありますが、国産の収穫時期は秋から春前まで。冬が旬の果実です。輸入ものが多いため一年を通して手に入りますが、今の時期に店頭で国産を見かけたら、ぜひ旬の味わいを丸ごと楽しみましょう。レモンの栄養やおいしい食べ方などについて、栄養士で元家庭科教諭の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

レモンの起源 日本での生産は

 レモンはインドのヒマラヤ地方が起源で、10世紀頃に中国へ伝わったとみられています。その後はヨーロッパにも広まり、北南米に伝わりました。日本には明治時代初めに渡来。冬は温暖で夏は降雨の少ない地方がレモン栽培の適地です。現在は、広島県や愛媛県などが主な産地となっています。

 一般的に国産の露地もののレモンは、5~6月頃に開花した果実を対象に収穫します。開花から約6か月後が収穫適期となり、10~11月頃に収穫したレモンはまだ果皮が緑色のグリーンレモンとして市場に。その後、12月頃から収穫した黄色に色付いたものが店頭に並びます。ハウス栽培ものや海外からの輸入ものが通年売られていますが、露地ものの旬は冬です。

 果実や皮まで丸ごと栄養がたっぷりのレモンは料理に使えます。特に輸入もので防カビ剤や農薬などのポストハーベスト、ワックスなどが気になる場合は、皮をしっかりと洗いましょう。

レモンの栄養とは

レモンはビタミンC以外の栄養も(写真はイメージ)【写真:写真AC】
レモンはビタミンC以外の栄養も(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 レモンといえば、ビタミンCのイメージがあると思います。しかし実際には、その他にも体にうれしい栄養素が豊富です。レモン全果と果汁(各100グラム)あたりの栄養価を見てみましょう。

○エネルギー
全果:43キロカロリー
果汁:24キロカロリー

○ビタミンC
全果:100ミリグラム
果汁:50ミリグラム

○カリウム
全果:130ミリグラム
果汁:100ミリグラム

○カルシウム
全果:67ミリグラム
果汁:7ミリグラム

○食物繊維
全果:4.9グラム
果汁:Tr(微量)

 上記より、レモンの皮やワタには食物繊維やビタミンC、カリウム、特にカルシウムが豊富なことが分かります。また皮には、色素成分のエリオシトリンが含まれており、強力な抗酸化作用により生活習慣病の予防効果が期待されています。

 この他、疲労回復に効果があるとされるクエン酸や、リラックスや覚醒効果がある香り成分のリモネンも。レモンは、ビタミンC以外にもさまざまな成分がたっぷり含まれた果実なのです。

 ちなみに、家庭で一般的に食べられる他の果物のビタミンCは、ミカンが32ミリグラム、リンゴが4ミリグラム、イチゴが62ミリグラム。同量のレモン果汁よりも、イチゴの方が多く含まれています。