数多くの住人が居住するタワーマンション。他の住人と帰宅時間が重なり、オートロックを開けたら後ろから続けて人が入ってくるということは珍しくないでしょう。しかし、それが毎日続いたら……。今回は毎朝、同一人物が後ろについてマンションに入ってくるという体験をした女性にお話を伺いました。東京・中目黒で「コレカライフ不動産」を営む不動産のプロ、姉帯裕樹さんのアドバイスとともにお届けしましょう。

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幼稚園まで送って帰ってくると必ず入り口前に立っている男性

　東海地方にお住まいの沢口ゆかりさん（仮名・39歳）は、結婚を機に夫が購入したタワマンに移り住みました。現在は小学校に通う長男と幼稚園に通う長女、2人のお子さんを育てています。

　毎朝、愛犬とともに決まった時間に長女を幼稚園まで送り、お住まいのタワマンに戻る――。最近はそんなルーティンを続けているゆかりさんですが、ある時期から毎朝、子どもを幼稚園に送り、犬と一緒に戻ってくると必ずマンションのエントランス前に高齢男性が立っているようになりました。ゆかりさんがカードキーでエントランス内に入ると、無言で後ろからついてくるそうです。

　ゆかりさんは同階の住人は知っているものの、他の階の住人との付き合いはほとんどなく、話をする機会もない状態。この高齢男性について、最初のうちは「偶然かな？　同じくらいの時間帯で動いているのかな？」などと思っていたそうです。しかし、ほぼ毎日のように顔を合わせ、当たり前のように後ろについて入ってくるので、不審に思うように。

「ちょっとだけイレギュラーなことをしてみようと思い、エントランスから入ろうとした瞬間に『あ、コンビニに寄る予定だったんだ！』ってわざと声を出し、中に入らずにそのまま再び出かけたんです。もし、たまたま時間が重なっていただけであれば、ご自身が持っているカードキーを使って、自分の部屋に戻るはずですからね」

　10分ほど愛犬とともに時間をつぶして戻ってきたゆかりさんの目に入ってきたのは、変わらずにエントランス前で立ち尽くしている男性の姿でした。恐怖感を覚えつつも、仕方なくエントランスに向かいカードキーでドアを開けると、その男性は当たり前のようにゆかりさんの後ろをついてきたといいます。

「偶然ではない、わざとやっているんだって気づきました。カードキーを持たずに出歩いているのか、それとも、我が家をストーキングしているのか分かりません。声をかけるにも今後のことを考えると不気味でできず、気持ちが沈みます。泣き寝入りするしかないのでしょうか」