どうぶつ
猫専門病院の需要が高いドイツ 生後3か月の子ねことの初受診で驚いたこと
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ペットがいつまでも健康で長生きするためには、飼い主がしっかりと体調管理を行うことはもちろん、かかりつけの動物病院の協力も欠かせません。ドイツで暮らすサッカーライターの島崎英純さんは、愛猫のワクチン接種のために動物病院へ。そこで出会った獣医師から伝えられたこととは……?
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すくすくと成長するココロとサツキ
徐々に我が家での生活にも慣れてきた猫の「心(ココロ)」と「皐月(サツキ)」。最初はこれまでとは異なる環境に戸惑っていた彼らも、日本人の中年男性である僕との共生を受け入れてくれたようで少し安心しました。
彼らはインターネットサイトを通じて知り合ったドイツの農家さんから引き取りました。僕の家に来てくれた当時は、生後12週間が過ぎたばかり。実は、猫の譲渡情報を掲示するサイトには、生後3か月を過ぎなければ猫を引き渡せないなどの規約があります。ココロとサツキも、農家さんで誕生後、母猫やほかの兄弟とともにすくすく育ったうえで僕の元に来てくれたのでした。
譲渡元によっては寄生虫の駆除や各種ワクチンの接種、オス猫は去勢、メス猫は避妊の手術をした後に引き渡してくれることがあります。ココロとサツキは寄生虫の駆除はされていましたが、ワクチン接種と去勢、避妊に関しては時期を見て僕が行わなければなりませんでした。
愛猫たちのワクチン接種 病院を見つけるも…
猫と一緒に暮らすうえで、とても重要なことがあります。それは、かかりつけの動物病院と信頼できる主治医を見つけることです。家の近所に安心できる病院があれば、いつでも猫たちの体調に気を配れるでしょうし、何かがあったときはすぐ獣医さんに相談することができます。ココロとサツキは一見するととても健康ですが、思わぬけがや病気をすることがあるかもしれないので、病院の存在はとても重要です。
幸い、我が家から歩いて約5分の距離に動物病院を発見! これならば、何か緊急事態に直面してもダッシュで向かうことができます。
ちなみに、ドイツ語で動物病院は「ティアクリニック(Tierklinik)」。病院のウェブサイトを閲覧すると、この病院を管理する博士クラスの方が8人くらい、獣医さんも10人前後、そして獣医を目指すインターンの方々も多く在籍する、とても大きな規模の病院であることがわかりました。
しかし、この病院は完全予約制で飛び込みでの対応は行っていないようで、予約を取る必要がありました。僕のつたないドイツ語での電話予約はハードルが高そう……。そこで、直接病院の受付へ赴いて予約を取ろうと思い立ちました。