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白魚とシラスは何が違う? 栄養士に聞く 旬の時期や豊富に含まれる栄養素
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教えてくれた人:和漢 歩実
カルシウムはどちらが多い? 栄養価の違いとは
白魚もシラスも骨を気にせず食べられるので、カルシウムが豊富なイメージがあるでしょう。カルシウムだけではなく、そのほかにもたくさんの栄養が含まれています。両者の栄養素に大差はありませんが、100グラムあたり(生)で日本食品標準成分表2020年版(八訂)を基に数字を比較してみましょう。
○たんぱく質
筋肉をはじめ、あらゆる細胞や酵素、ホルモンなどの材料です。
白魚:13.6グラム
シラス:15.0グラム
○ビタミンD
カルシウムの吸収率をアップさせて、骨や歯を丈夫にします。
白魚:1マイクログラム
シラス:6.7マクログラム
○ビタミンB12
葉酸とともに血液を作り、悪性貧血を予防。DNAの合成にも関係しています。
白魚:3.3マイクログラム
シラス:4.2マイクログラム
○亜鉛
味覚や生殖の健康にかかわっています。
白魚:1.2ミリグラム
シラス:1.1ミリグラム
○カルシウム
骨や歯を丈夫にするほか、神経や筋肉の調節もします。
白魚:150ミリグラム
シラス:210ミリグラム
カルシウム、また吸収率をアップさせるビタミンDという点で言えばシラスのほうが多く含まれていますが、大差はありません。店頭で見かけたらぜひ食卓に取り入れたいですね。
(Hint-Pot編集部)
和漢 歩実(わかん・ゆみ)
栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾