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値上がりが止まらないガス代 料金の仕組みや今すぐできる節約のコツを聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:橋浦 多美

給湯温度のこまめな管理も大切! ガス代の節約法をFPが伝授(写真はイメージ)【写真:写真AC】
給湯温度のこまめな管理も大切! ガス代の節約法をFPが伝授(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 暦の上では春になりましたが、まだ寒かったり暖かくなったりと、本格的な春を迎えるのは少し先のようです。この寒さを乗り切るには、暖房や温かいお風呂が必要ですが、その際に使うのが「ガス」です。とくに、お風呂はガスの消費量が一気に上がるので気をつけたいところ。ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を持つフリーアナウンサーの橋浦多美さんが、賢いお金術をレクチャーするこの連載。前回は高騰中の電気代についてお伝えしました。今回は、電気同様に値上がりが止まらないガスについてお伝えします。

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値上がり中のガス代 なぜ高騰する?

 なぜ今、ガス代が値上がりしているのでしょうか? まずはガス料金がどのように決まるのか、その仕組みから見ていきましょう。

 たとえば、都市ガスである東京ガスの場合、ガス料金は月ごとの使用量に応じて一定額を支払う「基本料金」と、1立方メートルあたりの単位料金に実際のガス使用量をかけた「従量料金」を合計した金額で決まります。基本料金と単位料金は、月々のガス使用量により変動するのです。

東京ガスのガス料金の算定法。※ガス料金は1円未満切り捨て。内消費税等相当額は「内消費税等相当額=ガス料金×消費税率÷(1+消費税率)」で算定【画像:Hint-Pot編集部】
東京ガスのガス料金の算定法。※ガス料金は1円未満切り捨て。内消費税等相当額は「内消費税等相当額=ガス料金×消費税率÷(1+消費税率)」で算定【画像:Hint-Pot編集部】

 単位料金には従量料金単価と原料費調達額が含まれており、都市ガスを作るための原料であるLNG(液化天然ガス)の価格の値上がりや、これらを輸入していることから、円安も相まって高騰が続いている状態です。

 また、お住まいの地域や家によっては、都市ガスではなくプロパンガスを使っているというご家庭もあると思います。こちらはLPG(液化石油ガス)を使っていますが、原材料である原油価格が上がるとプロパンガス料金が上がり、また輸入調達をしているので、こちらも円安の影響を受けてしまうのです。

標準世帯における電気や都市ガス使用量あたりの値引き料金【画像:経済産業省資源エネルギー庁】
標準世帯における電気や都市ガス使用量あたりの値引き料金【画像:経済産業省資源エネルギー庁】

 2023年2月請求分からは、政府の負担軽減策として、電気同様に都市ガスも値引きが行われます。これは1立方メートルあたり30円の支援となり、標準世帯で約900円の値引きに。9月からはその半分の割引になる予定です(プロパンガスは対象外)。