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電気料金が高騰 値上げの理由や節約術をファイナンシャルプランナーが解説
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降雪するなど、まだまだ寒い日が続きます。今年は強烈な寒波と電気代の高騰で、目を疑うような電気料金になってしまったという人も少なくありません。さらに、今後も上がり続ける可能性が……。季節は春になれど、懐は寒い状態が続きそうです。いったいどのように対応していけばいいのでしょうか。ファイナンシャルプランナー(FP)の資格を持つフリーアナウンサーの橋浦多美さんが、電気料金が高騰する理由や節電術を解説します。
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どうしてこんなに高くなった? 昨今の電気事情
私たちの暮らしに欠かせないインフラのひとつである電気ですが、このところ「電気代が高すぎる……」「昨年の倍以上……」など、悲鳴のような声があちこちから聞こえてきます。そういう筆者も「えっ? こんなに高い?」という驚きとともに、どうやったら安く上げられるか、代替で使えるものはないかと模索中です。では、このところの電気代事情と今すぐやりたい電気代の節約ポイントを見ていきましょう。
冬は暖房、夏は冷房をつけるので電気代が高くなるなど、季節的な要因はかねてからあるものでした。また、コロナ禍以降はテレワークで自宅にいる時間が増えたことに伴い、電力消費量が増加するといった要因もあるでしょう。しかしながら、今の電気代事情はそれらを含めても、あまりにも急に上昇していると感じている人が少なくないようです。
このところの電気料金高騰の主な要因としては、電気を作るための「燃料価格の高騰」が挙げられます。私たちの電気料金には「燃料費調達額」という料金が含まれており、原油やLNG(液化天然ガス)、石炭といった化石燃料の価格上昇が大きくなっていることがひとつの要因に。また、コロナ禍で落ち込んだ経済の回復基調により世界的な需要が高まった中で、ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、ロシア産石油天然ガスが制限されて国際的な争奪が起こっている状態です。
2011年の東日本大震災以降、日本では各地の原子力発電所が停止し、火力発電の割合が高くなっています。そのうえエネルギー資源のほとんどを海外に頼っているので、こうした燃料価格の高騰が家計を直撃しやすい構造を作り出して、電気料金の高騰につながっているのです。