Hint-Pot | ヒントポット ―くらしがきらめく ヒントのギフト―

ライフスタイル

値上がりが止まらないガス代 料金の仕組みや今すぐできる節約のコツを聞いた

公開日:  /  更新日:

著者:橋浦 多美

ガス代を節約するポイント7選

 いずれにしても、私たちに今できるのは“節ガス”です。すぐに実践できるポイントをまとめました。

1. お風呂は温め直すよりも給湯
 節水のため、前日の残り湯を沸かし直す人も多いでしょう。しかし、お風呂を沸かすときは給湯でお湯を溜める方法を選択しましょう。水から沸かすほうが給湯よりも時間がかかり、結果的に費用負担も大きくなります。また、お湯があふれて無駄にしたということがないように、自動停止装置がある場合は活用しましょう。ガス代だけでなく、水道代の無駄を防げます。

2. お風呂は家族で一丸となり間隔を空けずに入る
 家族がいる場合、一丸となって取り組むと効果が表れやすいのが節約です。お風呂に入りたい時間は家族によってそれぞれかもしれませんが、お風呂タイムを決めて間隔を空けず、順番に入ることが大切です。もし時間がバラバラになってしまうようなら、熱が逃げないようにお風呂のフタを活用してください。

3. 節水シャワーヘッドを使用する
 マストアイテムになりつつあるのが「節水シャワーヘッド」。シャワーの穴を少なく、小さくすることで、結果的に湯量を少なく済ませるというものです。価格帯は、リーズナブルなものから高いものまでさまざま。残念ながら100円ではないものの、安いものだと100円均一ショップで取り扱われていますし、ホームセンターや家電量販店などにもあります。効率良く節約に結び付けるのであれば、リーズナブルなもので十分でしょう。

 また、シャワーの使用時間を減らすと“節ガス”になります。使用時間を1分間減らすと約12リットル、4人分だと浴槽1杯分くらいのお湯を節約できることになりますので、シャワーの流しっぱなしには注意です。

4. ガスコンロでは火がはみ出さないように調節
 キッチンで使っているガスコンロの火力にも注意です。火が鍋よりはみ出しているとガスを無駄に消費しますし、逆に弱火すぎると時間がかかり放熱量が増えます。調理の仕方にもよりますが、鍋に合わせた火力調整をしていくと無駄が少なくなるでしょう。また調理の際には、鍋の底(外側)が乾いた状態で火をつけるようにしてください。水滴が付いていると、その分ガスを無駄にしてしまいます。

5. 洗い物は食洗機で
 食洗機があるご家庭は、手洗いよりも食洗機のほうがお得になることがあります。食洗機は、溜めたお湯を循環させて洗いすすぎをする構造。水道の使用量が格段に少なくなり、お湯を使って手洗いしたときに比べてガスの使用料も少なくなります。また、高温で洗った後にスイッチを切って扉を開けておけば自然乾燥に。乾燥時の電気代節約にもつながりますし、乾燥しているお部屋の潤いにもつながります。

6. 給湯スイッチの管理はこまめに
 給湯のスイッチの管理が大切です。使用しない時間は切る、お風呂に入るときやキッチンで使用するときの温度を決めておくなどして、温度はこまめに上げ下げすると良いでしょう。細かいですが、“チリ積も”が節約につながります。

7. 床暖房は早めに切ろう
 床暖房は出かける30分くらい前には切るか、タイマーを活用しましょう。うっかり切り忘れて一日中つけるのは本当にもったいないですし、少しずつ温度が下がっていくので、切ったところで急には冷えません。また、ラグやカーペットを敷いていると熱が上がりにくいので、床暖房を設置している場所には物を置かないようにしましょう。

 いろいろなものが値上がりし続けています。ガスはインフラのひとつで、なくてはならないもの。少しでも安くなれば私たちは節約につながりますし、長い目で見ると環境にも良いことです。今回ご紹介した方法はちょっとした努力でできるので、普段から心がけることが大切ですよ。

(橋浦 多美)

橋浦 多美(はしうら・たみ)

1973年11月3日、宮城県仙台市生まれ。フリーアナウンサー、ファイナンシャルプランナー。会社員からフリーランスに転身した時にお金の大切さを知り、勉強を始める。現在はファイナンシャルプランナーや宅建士、証券外務員などの資格を取得し、「しゃべれるファイナンシャルプランナー」として、セミナーやラジオにも出演。家計のモットーは「見栄は張らずに、財布が張る家計」。プライベートでは双子男児の母として、出費が一気に2倍になる教育費と格闘中。著書に「四畳半経済のススメ~コンパクトな家計を実現する87のコツ~」(ゴマブックス刊)などがある。