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ホワイトデーは日本独自の文化 始まりのきっかけは雑誌の投稿 「せめてマシュマロでも…」
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「ホワイトデーの起源は石村萬盛堂」 日本記念日協会から正式認定
こうして「ホワイトデーには白いものを贈る」ことが全国的に普及。たとえば当時は、バレンタインデーのお返しとして、ホワイトデーに白いハンカチやランジェリーを贈ることが流行しました。石村萬盛堂も、地元・福岡で「マシュマロをランジェリーと一緒に販売したこともあった」といいます。ただ、ワンサイズしか用意できなかったそうで「入手したサイズがすべてLサイズだったため、ホワイトデーにお返しを受け取った方たちから後で『サイズが合わない!』というお叱りを受けてしまいました。今では良い思い出です(苦笑)」という失敗談も。
東京・銀座では、米国のオートバイメーカーとして知られるハーレーダビッドソンのバイクを走らせて、大々的にプロモーションが行われたこともあるそうです。そうしてホワイトデーの認知・普及活動を地道に続けていった結果、花屋、ランジェリー、ジュエリーなどお菓子以外の業界も参入し、現在では1000億円市場ともいわれる“ホワイトデー市場”を生み出すことに成功しました。
実は、石村萬盛堂以外にも「元祖」を主張するところは多数存在します。しかし、日本記念日協会から「『ホワイトデー』は“マシュマロデー”としてスタートした石村萬盛堂が作ったもの」と正式認定を受けており、間違いなく起源は石村萬盛堂というわけです。
石村萬盛堂では今でも、3月14日に合わせてチョコマシュマロ、コーヒーマシュマロ、ストロベリーチョコマシュマロを発売。「変わらずにずっと人気でホワイトデーの定番です」と、夏田さんは語ります。「通常イメージされるような食感ではなく、ほぼできたてのような、口に入れたときにスッと溶けるやわらかさが特徴」とのことで、クリームと生地の絶妙な調和が長年愛される理由のようです。
“マシュマロデー”として始まったホワイトデーも、今年で45年。「無から有を生み出し、今もなおホワイトデーが定着していることは、私たちにとって喜びです」と語る夏田さん。3月14日のホワイトデーには、バレンタインデーのお返しと日頃の感謝を込めて、パートナーへ贈り物をしてみませんか。
(Hint-Pot編集部)