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しつけで体罰を与える妻 悩む夫に夫婦カウンセラーがアドバイス
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教えてくれた人:夫婦カウンセラー・原嶋 めぐみ
子を持つ親なら誰もが一度は悩むであろう、「しつけ」と「虐待」の境界線。今回は、夫婦間でその方針が大きく異なることから離婚問題に発展しているという、40代の男性にお話を伺いました。夫婦カウンセラーの原嶋めぐみさんによるアドバイスとともにお届けします。
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久々に訪ねてきた母の様子が変
袴田洋司さん(仮名・44歳)は、結婚12年目。妻と小学校低学年の長女、幼稚園に通う長男の4人家族で、九州地方の中核市に住んでいます。以下は袴田さんのお話です。
私は東京生まれ、東京育ちですが、進学に伴い九州地方へ。そのまま九州の地元企業に就職し、同じ会社に勤める妻と出会い結婚しました。妻は妊娠出産に伴って退職。長女の誕生後は妻の実家近くに家を建てるなど、順風満帆に生活してきました。
しかし、私が妻との離婚を考えるようになったのは、コロナ禍が落ち着いてきた昨秋のシルバーウィーク。久しぶりに私の両親が遊びに来たことがきっかけでした。祖父母との久しぶりの再会に、娘も息子も大はしゃぎ。その一方で、翌日くらいから母の顔色が優れないように見受けられました。
そこで、最寄りの空港まで見送りに行く際、母にさりげなく体の具合が良くないのか尋ねたんです。すると、母は静かに首を横に振り、意を決したように尋ね返されたのです。息子のことを虐待していないか、と。
私が驚いて否定すると母は、息子のトイレに付き添った際、太ももの内側につねったような無数のアザがあったことを明かしました。母の元気がなかったのは、どうやら私や妻による虐待を疑って気に病んでいたのが原因のようでした。私は普段、帰宅が午後9時を過ぎることが多く、子どもたちの風呂やトイレは妻に任せっぱなし。アザがあるなんてまったく知らず、信じられない気持ちでいっぱいでした。