インタビュー

家族の余命を受け入れられないときは「辛いけど見守って」 終末期を支える家族の過ごし方 

著者:Hint-Pot編集部・白石 あゆみ

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写真はイメージです【写真:写真AC】
写真はイメージです【写真:写真AC】

「終活」という言葉が近年、クローズアップされている。「自分らしい人生の最期」を迎えるために様々な準備をすることだが、もし今、自分ではなく大切な家族の最期を「見守る側」になった際、準備している人はいるのだろうか? 家族が重い病を患い、余命宣告されたとき、残された時間をどう過ごしていくものか。Hint-Pot編集部では、だれもが迎える「終末期」に着目した。2回目の今回は「見守る」側の向き合い方について。長年、看護師として臨床の現場から多くの人々の最期を見つめ、終末期に関わる本人やその家族の意思決定に関する研究を続ける東京医療保健大学療保険大学の櫻井智穂子准教授に話を聞いた。

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変化を見つめることで心の準備を

 櫻井氏は治癒が不可能であり、余命半年以内と診断された終末期がん患者とその家族への支援について、長年研究してきた。その研究の中で、見守る家族の葛藤を多く見聞きしてきたという。そのなかで、家族の終末期に向き合えず苦悩する人も見てきたそうだ。

「ある末期がん患者のお見舞いになかなか来れないというご家族の方がいらっしゃいました。ご遺体を見たときに受け入れ難かったのではないかと推測します。段々と悪くなっているところを見守るのは辛いですが、日に日にできていたことができなくなったり、言うことが変わっていったり、ひとつひとつ患者の変化を見ていれば亡くなった時に実感がわくからです」

 櫻井氏は、見守る家族の様子を医師から説明され頭では理解しながらも気持ちがついていかないケースが多いと話す。

「特別何かをしてあげるのではなく、これまでの普通の生活の中で、お互いに少しずつ身体の変化や死期が近づいていることを理解していくことが、病気の家族の最期を受け入れる自然なかたちだと思います」