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物価高騰対策に水道料金を節約 FPが教える5つのテクニックとは

公開日:  /  更新日:

著者:橋浦 多美

水の使用量はお風呂が一番多い 節水の方法は

 では、水道代金を節約するには各家庭でどんなことをしたらいいのか考えます。

目的別家庭用水使用量の割合【画像:国土交通省】
目的別家庭用水使用量の割合【画像:国土交通省】

 国土交通省が公式ウェブサイトで発表している「目的別家庭用水使用量の割合」を見ると、風呂が一番多く、全体の4割を占めています。次いでトイレが21%、炊事が18%、洗濯が15%。このことから、水の主な用途は洗浄が大部分を占めていることがわかります。では、これらを踏まえて、すぐにできる節水の方法を紹介しましょう。

1. お風呂の節水は節ガスもセットになり相乗効果大!
 お風呂を節水することは、節ガスにも通じます。まず手軽にトライできる方法として、節水シャワーヘッドが最近の人気でしょう。安いものから高いものまで種類もさまざま。シャワーヘッドに空いた穴が従来よりも小さいもの、内蔵の羽根が回転して適度に穴をふさぎ、水圧を上げて少量の水でも勢い良くシャワーが出せる技術を使ったものなど、新しいタイプがどんどん発売されています。

 通常のシャワー使用時間を1分間短くすると、約12リットルの節水になるといわれています。シャワーを短時間にすることは、お湯を沸かすために使われるガスを節約することにもつながるので、上手に利用すれば節水&節ガスのダブルで節約が期待できますよ。また、お風呂は残り湯を捨てずに活用したり、時季によっては浴槽に水を溜めずシャワーだけで済ませる日があったりしても節水につながりますね。

2. 従来型のトイレは節水グッズを併用して!
 最近のトイレは、少ない水量でしっかり流せる節水型が主流になってきています。一方、従来型は13リットルタンクが主流で、レバーの「大」を一度使うと13リットルの水を使います。従来型のトイレを使っている方は、トイレ用の節水リングやウォーターセーバーなどが安く購入できるので、節水を意識して使ってみるといいでしょう。

 また、排泄時の音を気にして水を流すのはもったいないので、気になる方はトイレの音消しグッズを別に用意したほうがいいですね。古くなったトイレを買い替える予定やリフォームの予定がある方は、ぜひ節水型を検討してください。長い目で見て大きな節約につながりそうです。

3. 洗い物はつけ置き洗い&食洗機で!
 炊事の際の洗い物は、やはり「水を流しっぱなしにしない」というのが基本です。つけ置き洗いをすることで、汚れが取れやすく、かつ使用する水の量を少なくすることができます。また、油汚れなどはキッチンペーパーや古布などで拭き取ってから洗うといいでしょう。

 食洗機がある方は、食洗機を使ったほうがお得です。食洗機は少ない水を循環させて洗うので、水の使用量が少なく済みます。洗い物でお湯を使う場合は、水量を抑えることでこちらもお風呂同様に節ガスにもつながり、ダブルで節約効果が期待できるでしょう。

4. 洗濯はまとめて洗ってすすぎは1回に設定する
 家族構成や生活スタイル、環境によって、洗濯機の使用状況は大きく変わります。どうしても頻繁に使わざるを得ないという方もいらっしゃるでしょう。洗濯の際に使う水は、お風呂の残り湯を使うのも効果的です。残り湯は、冷めていない状態であれば洗浄力が高めなので、汚れ落ちも良くなります。

 洗濯の仕方にこだわりがある方がいるかもしれませんが、こまめに分けて洗濯をするよりはまとめて洗ったほうがお得になります。すすぎは1回にすると水の量を減らせるので、1回の設定にしておきましょう。洗濯機も、買い替えを検討している場合は節水タイプを選ぶことをおすすめします。一度購入すると数年単位で使うものなので、節水効果が大きくなりますね。

5. 歯磨きや手洗い時は、ちょっとしたところの止水を心がけて!
 水道を1分間流しっぱなしにすると、12リットル程度の水を使います。それを考えると、歯磨き中の1分間、手洗い中の1分間、調理中の1分間など、ちょっとしたときでも無意識に水を流しっぱなしにすることがいかに無駄かがわかります。水を大切に使うことで、節水はもちろん、節電や節ガスにもつながります。普段から節水を心がけるといろいろなメリットがありそうですね!

(橋浦 多美)

橋浦 多美(はしうら・たみ)

1973年11月3日、宮城県仙台市生まれ。フリーアナウンサー、ファイナンシャルプランナー。会社員からフリーランスに転身した時にお金の大切さを知り、勉強を始める。現在はファイナンシャルプランナーや宅建士、証券外務員などの資格を取得し、「しゃべれるファイナンシャルプランナー」として、セミナーやラジオにも出演。家計のモットーは「見栄は張らずに、財布が張る家計」。プライベートでは双子男児の母として、出費が一気に2倍になる教育費と格闘中。著書に「四畳半経済のススメ~コンパクトな家計を実現する87のコツ~」(ゴマブックス刊)などがある。