日本時間22日に閉幕した、野球のワールド・ベースボール・クラシック（WBC）。日本代表（侍ジャパン）の活躍に心を躍らせた方も多いのではないでしょうか？　その一方で、盛り上がる試合の観戦音にやきもきしていたわんちゃんもいたようです。ツイッター上では、「テレビ消して！」と訴えるかのように飼い主さんの膝を叩く柴犬が話題に。飼い主さんに詳しいお話を伺いました。

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“無言の圧”で飼い主さんへの抗議を繰り広げた歩子ちゃん

　柴犬の女の子で11歳9か月の「歩子（ぽこ）」ちゃん。耳と耳の間が広く、少し幅のあるおでこがチャームポイントです。目が合うと「今、かわいいと思ったよね？」とばかりに近づいていく人懐っこさも魅力のひとつ。過去には、遊んでいたら“電池切れ”で倒れ込む姿が話題になりました。

　新たに注目を集めたのは、飼い主さんの足元で何かを訴えている歩子ちゃんの姿を収めた動画です。このとき、飼い主さんはテレビでWBCの準決勝（日本対メキシコ戦）を観戦していました。すると、歩子ちゃんが前足で、飼い主さんの膝をちょいちょいと叩き始めます。

　熱戦を繰り広げる侍ジャパンを見守りたかった飼い主さん。「待って、待って。もうちょっと観よう」と歩子ちゃんに優しく声をかけます。このときの歩子ちゃんは、飼い主さんにかまってほしくて「テレビを消して！」と訴えているように見えますが、実はそうではなかったようです。

「歩子は、スポーツ観戦のときに聞こえる音が嫌いなようです。数日前にサッカーを観戦していたときも同じことが起こったので、こうなることはわかっていました。『来たか……でもな……これはちょっと観たいな……。耐えてくれ！』と思いました」

　飼い主さんは「テレビ消せと言ういぬとの攻防……」とのメッセージを添えて、動画をツイッターに投稿。すると、4000件超もの“いいね”が集まりました。リプライ（返信）には、「今は消せないよお～！」「わんちゃん今日だけ我慢して」「無言の圧が（笑）」「9回の表まで待ってな」など、両者それぞれの“切実さ”に共感する声が寄せられています。

スポーツの観戦音が苦手　シッポを下げて「嫌だ」と訴えることも

　歩子ちゃんは、映画やドラマで聞こえてくる大きな音には無反応で、テレビから音が流れてきても気にせず寝ていることもあるそうです。しかし、熱気にあふれたスポーツの観戦音が聞こえてくると、シッポを下げて全身で「嫌だ、嫌だ」と訴えることも。そのため、飼い主さんはテレビでスポーツ観戦するとき、音を消すようにしています。

「歩子が小さい頃はマラソン大会の応援に行くこともありましたが、いつの頃からか、観戦音が苦手になってしまいました。人混みではなく、あの全体のオーラのようなものが嫌みたいです。テレビからでも感じるようで、いきなり落ち込んで訴え始めるようになりました。何が原因なのかしばらくわかりませんでしたが、あるときスポーツ中継だと気づきました」

　この日は、試合が大きな盛り上がりを見せたことから、飼い主さんはできる限り音量を落として観戦を続行。その後も、歩子ちゃんからの訴えは続いたそうです。

「歩子は、何度か訴えてから2階に避難。そしてまた下りてきて文句を言う……を繰り返してました」

　飼い主さんは、歩子ちゃんにいつもと違う様子が見られたときは「いつ・どこで・どんな行動をしたか」をメモして残し、少しでも歩子ちゃんのストレスになることは避けるようにしています。歩子ちゃんにはこれからも、飼い主さんの大きな愛に包まれながら、幸せな毎日を過ごしてほしいですね。

○取材協力：ぽことぱら（@poco0529）さん

（Hint-Pot編集部）