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「親が入社式に出席」どう思う? 新入社員の本音と企業側の狙い

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

企業側の狙い 新入社員の親を入社式に招待する理由

 さらに、佐賀県に本社を持ち九州を中心に薬局を展開し、入社式に親を招待している株式会社MIZ経営企画部に、企業側の狙いについて伺いました。

――貴社ではいつから親を招待する入社式を開催されているのでしょうか。

「2013年より実施しております。コロナ禍で実施できていない期間もありますが、今年で8回目。今年度は13名の新入社員が入社予定です」

――親を入社式に招待する理由はなんでしょうか。

「弊社は『家族主義的な経営』を標榜しており、入社された新入社員は、会社にとって新しい子どもです。これからは先輩社員を含め、MIZ全体で、親になったつもりで新入社員の成長を見守っていきたいと考えています。入社式をそのスタートとし、お子様の入社を親御さんと一緒にお祝いしたいと考え、出席をお願いしています」

――招待された親は、入社式にどのように出席するのでしょうか。

「入社式では、新入社員の隣に親御さんに座っていただくようにしており、これまで育ててくれたご両親へ感謝の気持ちを伝える場としての時間を設けています。弊社では、社会人になってまず感謝すべき人は、これまで育ててもらった両親だと考えております。そこで、これまで親御さんがどんなに苦労をされて自分を育ててくれたかを思い返してもらう時間として、弊社の創業者である溝上(現:株式会社ミズホールディングス)より『心の底から親へ迷惑をかけた、苦労をかけたと思う人は、今隣にいるお母さん(もしくはお父さん)の手を握ってみてください』と新入社員へ呼びかけています。

 大人になると、親と手をつなぐ機会はありません。手をつないだときに、新入社員のみなさんを育ててくれた手であること、育てるために苦労した手であることを伝え、『親に感謝、親を大切にする』気持ちを持って新しい門出を迎えてほしいと考えています」

――今後も、この取り組みを継続していく予定でしょうか。

「弊社は『子どもの成長を見守っていただく』ための親同伴ではなく、これまで育ててくれた親御さんへの感謝の気持ち、そして会社に新しい家族(=仲間)が増えた気持ちを持って新入社員を迎えています。これらは弊社の経営方針でもあるため、引き続き親同伴の入社式を開催したいと考えています」

※この記事は、「Hint-Pot」とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。

◇庄野晴美(しょうの・はるみ)
株式会社COCOHARELISS代表。実父の病気を機に精神的な面からサポートしたいと考え、心理学について学び始め、カウンセリングやコーチの資格を取得。兵庫県伊丹市でカウンセリングやコーチングを専門に行うCOCOHARELISSを起業し、多くの人の心に寄り添い、サポートしている。2男1女の母でもある。


◇株式会社MIZ
佐賀県水ヶ江に本社をかまえ、佐賀県、福岡県を中心に調剤薬局や化粧品などを展開している創業110年を超える老舗。「あなたのそばで家族のように」を掲げ、地域に根差した顧客満足、地域満足の向上につながるサービスの提供を行っている。

(Hint-Pot編集部)