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春の山菜 知っているようで知らない栄養パワー 代表的な5つを比較
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教えてくれた人:和漢 歩実
春は山菜のシーズンです。ゼンマイ、ワラビ、コゴミなど店頭でも見かけます。山菜といえば、やや苦みのある体に良さそうな旬の食べ物というイメージがありますが、苦みの正体やそのほかの栄養など、意外に知らないことが多いかもしれません。代表的な春の山菜5つについて、元家庭科教諭で栄養士の和漢歩実さんに伺いました。
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古くから日本に根付く食文化 苦みはポリフェノール
山菜は、山野に自生する植物で食用に適しているものの総称です。山菜を食べる習慣は、古くから根付く日本の食文化のひとつ。一説によると、国内では280種もの山菜が食されてきたとされています。季節を感じる旬の食材として、また飢餓など非常時の保存食として、日本人の暮らしに密接にかかわってきました。
春は、さまざまな山菜が出回る季節です。春の山菜には、外敵から守るために独特の苦みやえぐみがあります。その正体はポリフェノールです。ポリフェノールには強い抗酸化作用があり、体内で過剰に発生した活性酸素を除去する働きが期待されています。山菜の栄養成分は、たんぱく質や脂質が少なく、ビタミン類やミネラル、食物繊維を多く含むことが特徴です。
たくさん食べるものではないため、栄養メリットを期待するというよりも、この時期にしか味わえない季節を五感で楽しんでください。代表的な春の山菜それぞれの栄養を、豆知識として解説していきましょう。