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緑茶のカフェイン量はどれくらい? 苦味を感じる理由を栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

緑茶がおいしい季節(写真はイメージ)【写真:写真AC】
緑茶がおいしい季節(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 毎年5月初旬の「八十八夜」になると、茶摘みが行われます。新茶の季節にちなみ、5月2日は「緑茶の日」。近年注目される緑茶の栄養価や種類、気になるカフェイン量やほかの飲料との比較について、元家庭科教諭で栄養士の和漢歩実さんに伺いました。

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日本でのお茶の歴史とは

 日本でなじみがある緑茶。そもそもの始まりは、平安時代に遣唐使が唐からお茶を持ち帰ったことと言われています。産地によって時期は異なりますが、5月初旬の八十八夜を迎えると、新茶のシーズンに。

 緑茶は、茶葉を発酵させないお茶です。茶葉を摘んだ後に蒸して熱処理することで、酸化酵素の働きを止めます。ツバキ科のカメリアシネンシスという植物から作らますが、実は紅茶や烏龍茶も、同じ植物から作られています。ただし、紅茶は茶葉の酸化を止めずに発酵させ、烏龍茶は途中で発酵を止めたもの。緑茶は不発酵茶、紅茶は発酵茶、烏龍茶は半発酵茶です。

 緑茶の種類には、玉露、煎茶、番茶、抹茶、ほうじ茶があり、違いは茶葉の育て方や蒸し方などによります。日本で飲まれているものの多くは煎茶です。

緑茶の栄養とは

茶葉(写真はイメージ)【写真:写真AC】
茶葉(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 近年、緑茶は健康的な飲み物として、注目されています。カテキンはポリフェノールの一種で、渋み成分ですが、抗酸化作用や脂質代謝を促す効果があるとされています。またうま味成分のテアニンには、リラックス効果も。

 茶葉にはビタミンCがたくさん含まれています。抽出した後の出がらしの茶葉(茶殻)にも栄養がたっぷり残っており、茶殻を細かく刻んで、炒め物の具や佃煮、サラダのトッピングなどの料理に生かすのも良いでしょう。

 また緑茶には、カフェインも含まれています。苦味成分ではありますが、覚醒作用や利尿作用などの効果も。ただし、大量に摂取しすぎるとめまいや下痢、心拍数の増加や震えなど体にデメリットを及ぼすことがあります。