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緑茶のカフェイン量はどれくらい? 苦味を感じる理由を栄養士が解説

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

カフェインはどのくらい? それぞれ比較

 気になるカフェインの量を、100ミリリットルで比較します。浸出した緑茶(煎茶、玉露、番茶、ほうじ茶)、コーヒー、紅茶、烏龍茶で、同量ならばどれが一番多く、少ないのでしょうか。

○カフェイン
煎茶:20ミリグラム
玉露:160ミリグラム
番茶:10ミリグラム
ほうじ茶:20ミリグラム
コーヒー:60ミリグラム
紅茶:30ミリグラム
烏龍茶:20ミリグラム

 カフェイン含有量が最も多いのは、玉露です。若い芽ほどカフェインを多く含むため、若い芽のみを摘み取って作られる玉露は、含有量が多くなります。次に多いのはコーヒー、その次は紅茶と続き、煎茶、ほうじ茶、烏龍茶は同量です。

 最も少ないのは、番茶です。番茶とは、煎茶を作る工程で除かれて使わない部分を集めた番外茶で、さっぱりとした味わいが特徴。小さなお子さんや高齢者の方は、緑茶の場合は煎茶ではなく番茶を選ぶと良いでしょう。

 厚生労働省によると、健康な成人の場合、カフェインの摂取量は1日400ミリグラムまでとされています。妊娠中の方はカフェインの摂取によって胎児の発育を妨げるリスクも指摘されているので、注意が必要です。マグカップ1杯を200ミリリットルとすると、煎茶なら10杯程度が目安となります。適量を楽しみたいところです。

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾