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人気のジビエも流通は1割未満 活用促進を阻む規制 元記者が伝える狩猟のリアル

公開日:  /  更新日:

著者:芳賀 宏

猟師直伝のジビエ料理レシピ 「ローストベニソン」と「レバーペースト」

 さて、難しい話ばかりではつまらないので、やはり食べてもらうことが一番!

 フレンチのような凝ったものではなく少し手間もかかりますが、簡単においしく食べられることをモットーにしたレシピを少しだけ紹介しましょう。いずれも、今までジビエ料理を振る舞ったことのある友人たちから好評でした。

友人らとの晩餐に登場するシカのロースト(奥)やレバーペースト【写真提供:芳賀宏】
友人らとの晩餐に登場するシカのロースト(奥)やレバーペースト【写真提供:芳賀宏】

○ローストベニソン

1. 「ベニソン」とはシカ肉のこと。背ロースやももなどに塩・コショウ、すりおろしたニンニクをすり込んだら、市販のシーズニングスパイスやドライハーブなど、自宅にあるものをなんでもいいので振りかけましょう。味が複雑になると、おいしさが増します
2. 真空パック機でエア抜きした1を、半日から1日ほど冷蔵庫で寝かせたら、室温に戻して低温調理器へ。実は、低温調理器はこのために買ったようなもので、非常に便利です
3. 厚労省の指針である「70度で3分」を参考にし、大きさを考慮して熱を加えたら、あとはサーブするだけです

 驚くほどやわらかく、ソースもいらないほど塩とハーブの香りでシカ肉の味を堪能することができます。

○レバーペースト

1. 新鮮なシカのレバーに切れ目を入れて、2~3日ほど水を変えながら血抜きします
2. タマネギ、セロリ、ニンニクなどの香味野菜をじっくり炒め、細かく切ったレバーを投入します
3. 塩・コショウで味を調えたら、しっかりと火を通して赤ワイン少々で煮込みます
4. 仕上げにバター(大量のほうがおいしい!)、生クリームを入れたら火を止めて、フードプロセッサーにかけます

 裏ごしすればなめらかですが、そのままのほうが食べごたえを感じます。クラッカーやバゲットにのせていただくとおいしいですよ。

 ほかにも「ゆでタン」や「ハツのニンニクソテー」など、食べ方はいろいろと工夫しています。ジビエに出会う機会があれば、ぜひチャレンジしてみてください。

(芳賀 宏)