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昔懐かしいガチャが高級ガチャに変身? 「アコヤ真珠」のガチャが生まれた理由
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子どもの頃、ガチャガチャを回すため、おこづかいを手に近所の駄菓子屋へ走った人も多いのではないでしょうか。レバーを回すたびに込み上げる、何が出てくるのかわからないドキドキ感。お目当てのものが入っているか、カプセルを開ける瞬間が待ち遠しかったことを覚えていませんか。そんなガチャガチャが令和の今、「高級ガチャ」として大人女子たちの心をわしづかみにしているといいます。そこで、とくに人気の高い「アコヤ真珠」のガチャについて、宇和海真珠株式会社の営業企画部課長・松本俊泰さんに話を伺いました。
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ピンチをチャンスに 「あこや真珠ガチャ」が誕生した2つの理由
アコヤ真珠とは、アコヤガイの口を開けて、「核」と呼ばれる真珠の素になるイシガイを中に入れて作り出されたもの。天然の海の恵みと職人の手によって、ひと粒ずつ丁寧に作られています。そのアコヤ真珠をネックレスやイヤリングなどのジュエリーにして、カプセルに入れたのが「あこや真珠ガチャ」です。
国内真珠の三大生産地のひとつである愛媛県をはじめ、東京都を中心として全国361か所にガチャが設置されており(4月20日現在)、今年11月からは約100か所の追加設置が決定。1回1000円というお値段は、子どものおもちゃにしてはちょっと高めですが、アコヤ真珠を使ったジュエリーとなれば大人女子にとってお手頃価格。毎月約1万カプセルを全国各地に納品しているというから、その人気にもうなずけます。
アコヤ真珠といえば、高級宝石。なぜガチャガチャにしようと思ったのでしょうか。製造・販売を行っている宇和海真珠株式会社営業企画部課長・松本俊泰さんは、「もっと若い世代やさまざまな世代の方に、日本の宝石であるアコヤ真珠を知ってもらいたい。そして、もっと身に着けていただきたい」と話します。
現在、国内ではコットンパールや貝パールなど低価格のイミテーションが主流となっており、日本の宝石といわれるアコヤ真珠を身に着ける人は中・高齢の世代がほとんど。実際に「購買層の約8割が40代以上」だといいます。若い年代がもっと手軽に購入できる場やアイテムはないか、新たな手法を展開することが課題でした。
さらに追い打ちをかけたのが、2019年6月に発生した、真珠養殖に用いるアコヤガイ稚貝の大量死。真珠養殖には孵化から約2年間育てたアコヤガイを用いるため、母貝の不足により真珠の大幅な減産となる「ショッキングな出来事」だったそうです。
しかし、このことが逆に、現状を打破する大きな原動力になったと言います。
「我々にできることは何か」
ピンチをチャンスととらえ、「こんなときこそ、たくさんの人にアコヤ真珠に触れてほしい」と、新たなチャレンジに踏み切ったそうです。