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アラフォー女性が語る 悪態をつく隣のベテラン店員に“対戦”でモヤモヤが晴れた瞬間
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宴会のカラオケでリモコンを準備していたら叱られる
その一件から、Kさんは美穂さんがあいさつしても聞こえないふりをしたり、視線をそらしたり。ときには「あの子、あいさつできないのよ」などわざと美穂さんに聞こえるような声で他の店の人に言ってみたり、なにかと美穂さんをディスるKさん。
そんなこともあり、Kさんを警戒していた美穂さんでしたが、まさかカラオケのリモコンを準備しているだけで叱られるとは思わず固まってしまったそうです。
「Kさんはどうやら私が我先に歌おうとしていると誤解をしていたらしく、“オーナーがトリになるよう左回りに歌うこと”、“人数が多いのでひとり1曲まで”などガミガミ話していました」
黙っている美穂さんに対し、わめき続けるKさん。オーナーが呆れ気味に助け舟を出してくれたそうです。
「オーナーの提案で2組に分かれて、採点モードで歌合戦をすることになりました。勝利チームと一番得点が高かった人にはオーナーから粗品がプレゼントされるということで、Kさんのせいでしらけた場でしたが一気に活気づきましたね」
チーム分けの結果、美穂さんは幸運にもKさんとは違うチームに。これ以上Kさんに絡まれないよう、無難に自分の順番を終わらせたいと思っていたという美穂さんですが、じゃんけんの結果、大トリで歌うことになってしまったそうです。
歌が大好きでミュージカル曲を歌い上げたKさん 歌合戦の結末は
他の参加者によると、Kさんは、若い時にエレクトーンを教えていた経験があり、歌も大好きで有名。カラオケへの熱意は尋常ではなく、毎年、2次回では有名ミュージカルの歌を披露して、まるで「主役」のようにふるまっていたのだそう。そして、美穂さんの番が回ってきました。その時点で個人の得点でトップだったのは、もちろん十八番のミュージカル曲を歌い上げたKさんだったそうです。
「私のチームが負けていたため、何を歌おうか迷っていたところ、Kさんから今時の曲はわからないから、昭和のド演歌を歌うよう言われました。実は私、三味線の先生だった祖母の影響で、子どものころから民謡を習っていて歌には自信がありました。Kさん直々のリクエストということもあり、遠慮なく歌わせていただくことにしました」
“大トリ”ながら堂々と演歌を歌いあげたという美穂さん。プロ並みの歌唱力に会場は大盛り上がり。99点というその日の最高得点をたたき出し、オーナーもとても喜んでくれたといいます。
美穂さんチームが逆転勝利で沸くなか、Kさんだけは表情をこわばらせて、「そっちのマイクで歌わせて!」とマイクとリモコンを奪い取り、もう一度曲を入れようとしたそうです。しかし、そんなKさんに対し、鬱憤を溜めていた人が美穂さん以外にもいたのか、ひとりが『ひとり1曲までですよ!』と言い始めると、チーム関係なく他の人達もKさんを制止し始めたそうです。
「オーナーがKさんからマイクを取り上げて結果発表を始めたときはスカッとしましたね。Kさんの悔しそうな、悲しそうな顔は今でも忘れられません」
その後も、あいさつしてもKさんの知らんぷりは変わらずのようですが、美穂さんからKさんに対する苦手意識は薄れ、前ほどは気にならなくなったようです。
(Hint-Pot編集部)