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「ゲームなんてダメ」は古い? 教育評論家が教える子どもとの「ルール作り」とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・出口 夏奈子

子育てと切り離せない、子どものゲームへの対処法は?(写真はイメージ)【写真:写真AC】
子育てと切り離せない、子どものゲームへの対処法は?(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 2020年度から公立小学校(公立中学校では2021年度から)でプログラミング教育が必修化され、コンピュータゲームは「eスポーツ」として、プレーヤーは職業としても認知されるように。また、携帯型のゲーム機やスマートフォンなども普及し、令和の子どもたちにとって、もはやゲームは切り離すことができないものになっています。一方で、昭和・平成生まれの親世代からは、子どものゲームにどう向き合ったらいいのかわからないといった声も聞かれるようになりました。そこで、現状と対策について教育評論家の石田勝紀さんに伺いました。

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ゲームを切り離して子育てを考えることが難しい時代 どう共存させるかが大事

「今の子どもたちにとって、ゲームは単なる遊びのひとつです。たとえば、大昔の子どもたちがベーゴマやめんこを使って外で遊んだように、時代が変わった今の子どもたちはゲームを使って室内で遊んでいる。だから、遊びのソフトは変わっても、モデル自体は何も変わっていないのです」

 こう語るのは、学習塾の創業をはじめ、教育に関する講演やセミナーを行っている教育評論家の石田勝紀さん。実際に、子どものゲームに関する子育ての悩みを抱えた親御さんと会う機会は多いそうです。ただ、それは昔から変わらないことで、ゲームを昔の遊びに置き換えれば同じことだと指摘します。では、なぜ親はそこまでゲームに対して嫌悪感を抱くのでしょうか。それは「昔の遊びと比べてゲームには中毒性や依存性があるため、子どもが節度を保てず、ずっとゲームばかりやっているから」だといいます。その結果、子どもが勉強をしないのはゲームが原因だと思う親が多いようですが、石田さんによるとそれはまったく違う話だそうです。

「ゲームに夢中で子どもがやるべきことをやらないとか、勉強をやらないという親御さんが多い印象です。では、ゲームをやめさせたら勉強をするのかといえば、おそらくやりません。子どもはゲーム以外の別の遊びを始めるだけでしょう。要は、ゲームをやめさせたり制限したりすることと、勉強をすることとは別の問題なのです。ゲームをやらないからといって、成績が上がるわけでもありません」

 子どもに勉強をさせたいのであれば、ゲームをやめさせるのではなく、勉強させるようなアプローチが必要だと石田さんは指摘します。なぜなら、現代ではゲームを子育てから切り離して考えることが難しいからです。むしろ、ゲームとどう共存させるかを考えていくことが大事な視点といえるそう。

ルールの作り方 まずは子ども自身に言わせることが大事

 そこで、石田さんに親としてすぐに実践できることを伺いました。ひとつ目は「ゲームをする子どもを“応援”する」方法です。

「この方法にはふたつの意味があります。ひとつは、将来的にeスポーツプレーヤーやゲームクリエイターなどへの道が開けるので、純粋に応援するというもの。そしてもうひとつは、応援されると『ヤバイ』と感じて自分で制限を加えるという心理作戦です。子どもにはある種、あまのじゃくのような面があるので『やれ』と言われるとやりたくなくなる。勉強がまさにそれです。親が『勉強しろ』と言えば言うほど、子どもは勉強したくなくなるもの。なので『もっとやらないとうまくならないよ』と声がけしたり、親が攻略本を買ってきたりすると、子どもは自然とゲームから距離を置くきっかけにもなります」

“応援”方法でうまくいくこともありますが、なかなか実践しにくいと感じる親御さんも多いようです。そこで、ふたつ目に石田さんがすすめる方法は、それぞれの家庭に合った内容で「子どもとルールを作る」ことだそう。

「ルール作りは最初が肝心です。子どもに『どう使いたいか、どのくらい使いたいか』を言わせることがポイントになります。大概はとんでもないことを言ってくるので、次に親からは『私はこうだからこう思う』と必ず理由とセットで伝えてください。目が悪くなるからでも、やるべきことをやらなくなるからでもいいです。そのうえで、各家庭における折衷案を子どもと話し合って、ルールを決めてください」

 そして、守れなかった場合のペナルティ作りも必要だといいます。

「ペナルティについても、まずは子どもから言わせること。『わからない』と答える場合があるのですが、そのときに親から一方的にペナルティを伝えるのではなく、必ず『では、私が決めてもいいか』という確認を子どもに取ってください。子どもは、親が勝手に決めたルールは悪いものだと認識するので、何かあったときに責任転嫁してくることがあります。ですから、子どもの許可を得てペナルティを作ったという形式が重要です」