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「ゲームなんてダメ」は古い? 教育評論家が教える子どもとの「ルール作り」とは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部・出口 夏奈子

ペナルティを破った場合は? 動画に収めて1週間後にルールの修正を

 ルールを作ったからといって終わりではありません。さらに重要なのは、ペナルティを実行することになった場合、起こったことに対応できるかどうかです。

「ペナルティを実行した場合、子どもが怒ったり、ふてくされたり、かんしゃくを起こしたりすることがありますよね。そうならないために『もし、そうなったときにどうする?』と、事前に子どもに聞いておいてください。要は、ペナルティを受け入れないときにどういう対処をするのかが大事です。たとえば使用を1週間禁止するとか、ゲーム機自体を取り上げるなど、各家庭で決める形で問題ありません。さらに、ここまでの過程を最初から最後まで、すべて動画で撮影しておいてください。その後、まずは1週間試してみます。そして、1週間後に改めてルールを見直す話し合いを子どもと一緒に行い、ルールを最適な形に修正していくのです」

 ひとくちに“令和の親”と言っても、「ゲームはダメだ」と教わった昭和世代の親もいれば、テレビゲームで育った平成世代の親もいます。さらに、令和のゲームにはオンライン上の仮想空間でつながり、見知らぬ人同士が協力し合うゲームも。自身も子育て中という石田さんは、ゲームをやっている子どもたちを見て「未来への準備をしている」と感じるそうです。

「たぶん、今の子どもたちは将来的に、そういった世界観で仕事もするのだろうなと思います。であれば、ゲームがダメだと否定する気持ちにはなれません。家庭内で決めたルールの枠の中で、思いっきりゲームを楽しめばいいのではないかと考えています」

 大事なのは、ゲームと勉強を切り離して考えること。そして、子どもとの正しいルール作りです。昭和・平成の時代とは異なり、ゲームが日常的になった時代だからこそ、うまく共存させながら子育てにつなげていくといいのではないでしょうか。

※この記事は、「Hint-Pot」とYahoo!ニュースによる共同連携企画です。

◇石田勝紀(いしだ・かつのり)
神奈川県横浜市生まれ。国際経営学修士(MBA)、教育学修士。20歳で起業し、学習塾を創業。4000人以上の生徒に直接指導する傍ら、講演会やセミナーを含め5万人以上の生徒を指導してきた。現在は「日本から勉強が嫌いな子をひとり残らずなくしたい」と、カフェスタイルの勉強会「Mama Cafe」、執筆、講演を精力的に行っている。著書には、今回話があった子どもとのルール決めについての著書「子どものスマホ問題はルール決めで解決します」(主婦の友社刊)もある。

(Hint-Pot編集部・出口 夏奈子)