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「小暑」の意味は? 2023年はいつ? 七夕におすすめの食べ物も紹介

公開日:  /  更新日:

著者:鶴丸 和子

しだいに暑さが強まる季節、 小暑(写真はイメージ)【写真:写真AC】
しだいに暑さが強まる季節、 小暑(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「小暑」とは、季節の変化を知る目安としてきた二十四節気のひとつ。梅雨が明け、暑さがだんだんと強まっていく頃を言います。暑中見舞いのお便りを出すのもこの季節です。小暑の由来や習わし、食べ物について解説します。

 ◇ ◇ ◇

    目次

  1. 小暑とは 読み方は
  2. 小暑の習わし、風物詩
  3. 小暑の七十二候 季節の移り変わり
  4. 小暑の食べ物

小暑とは 読み方は

  二十四節気のひとつである「小暑」は、「しょうしょ」と読みます。二十四節気とは、太陽の動きに合わせて1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにその季節それぞれを6つに分けたもの。全部で24あり、古くより季節を感じる目安として用いられてきました。二十四節気は立春から始まり、小暑は11番目の節気です。

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○小暑の意味と由来

 小暑とは「小さく暑い」の文字通り、本格的に暑くなる少し前を指します。梅雨明けなどと重なって集中豪雨も多くなりますが、しだいに夏らしい気候になり、気温が上昇する季節です。小暑と次の節気である「大暑(たいしょ)」を合わせたおよそ1か月間を「暑中」と呼びます。もっとも厳しい暑さが続く時期です。

○2023年の小暑はいつ?

 2023年の小暑は、7月7日(金)から7月22日(金)です。

小暑の習わし、風物詩

 小暑の頃の習わし、風物詩を見ていきましょう。

○七夕

短冊などを吊るす七夕飾り(写真はイメージ)【写真:写真AC】
短冊などを吊るす七夕飾り(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 五節句のひとつで「七夕(しちせき)の節句」とも呼ばれます。本来は旧暦7月7日で、立秋の頃の行事でした。由来は古代中国の伝説にあります。機織りの名手の織姫と牛使いの彦星は結婚したものの、仲睦まじくするばかりで仕事を怠けるように。これに怒った織姫の父・天帝が、天の川を隔てて2人を離ればなれにしました。仕事に励むことを条件に、年に一度の再会が許された日が七夕です。この七夕伝説に、日本では「棚機女(たなばため)」伝説が混ざり「たなばた」と読むようになったといわれています。

・天の川

夏の夜空には天の川が(写真はイメージ)【写真:写真AC】
夏の夜空には天の川が(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 天の川に輝く3つの星「夏の大三角」は、七夕伝説を表すとされています。こと座のベガが織姫(織女星)、わし座のアルタイルが彦星(牽牛星)です。離ればなれのふたりは、はくちょう座のデネブが取り持つことで天の川を渡って再会します。

・短冊

 笹竹の七夕飾りには、一般的に青・赤・黄・白・黒の5色の短冊があります。現代ではお願い事を書くのが主流ですが、もともとは書道や裁縫の上達を祈るために、歌や字を短冊に書いたそうです。そのような由来から、短冊に書く願い事は欲望ではなく、習い事や勉強の上達など本人の努力で成し遂げられる夢や目標を書くのが良いとされています。

○アサガオ

美しく咲き誇るアサガオ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
美しく咲き誇るアサガオ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 夏の花が咲き誇る時期、アサガオは代表的な存在です。奈良時代に薬として日本に伝来し、その後、観賞用として栽培されるようになりました。中国名で「牽牛」(彦星のこと)と言うことから、毎年7月7日を中心に「朝顔市」が開かれる地域もあります。

○お中元

お中元は感謝の品を贈る習慣(写真はイメージ)【写真:写真AC】
お中元は感謝の品を贈る習慣(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 日頃の感謝を品物に託して送る、季節のあいさつ。起源は、1月15日の「上元」と7月15日の「中元」、10月15日の「下元」に神様への供えと感謝を捧げたという中国の風習にあります。なかでも中元は、日本古来のお盆と結び付き、親戚や知人、お世話になっている人へ感謝の品を贈る習慣に変わっていきました。地域によって贈る時期が異なります。

○暑中見舞い

暑中見舞いは暑さをねぎらうあいさつ状(写真はイメージ)【写真:写真AC】
暑中見舞いは暑さをねぎらうあいさつ状(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 暑さをねぎらう便りです。昔は直接訪問できない遠方の人へ送るあいさつ状でした。小暑から大暑の間に出します。もし、小暑を過ぎても梅雨が明けず雨の日が続いている場合は、梅雨明けを待って送るほうが良いでしょう。

小暑の七十二候 季節の移り変わり

ハスの花(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ハスの花(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 二十四節気の節気(約15日間)を、さらに3つ(約5日間)に分けた季節の目安を「七十二候」と言います。日本特有の季節の移り変わりを感じ取られる、古来伝わる区分です。小暑の七十二候を見てみましょう。

○初侯 温風至(あつかぜいたる)

 7月7日頃。暑い風が吹いてくる時期です。温風とは南風のことを言い、蒸し暑い日が増えていきます。

○次侯 蓮始開(はすはじめてひらく)

 7月12日頃。ハスが美しい花を咲かせる頃を言います。花は早朝に開き、昼には閉じる習性です。

○末侯 鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)

 7月18日頃。タカの子が飛び立ち、獲物をとることを覚える頃をいいます。本格的な夏を迎え、親元を巣立っていく季節です。

小暑の食べ物

 小暑の頃は夏野菜が出回ります。おいしいものをしっかり食べて、バテないようにしたいですね。

○トウモロコシ

旬のトウモロコシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
旬のトウモロコシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 甘みが特徴のスイートコーンがおいしい季節。鮮度が落ちやすいので、新鮮なうちに調理して食べましょう。

○オクラ

ネバネバが特徴のオクラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
ネバネバが特徴のオクラ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 特徴であるネバネバは、水溶性の食物繊維。ヘルシーな和の食材として知られますが、食用として広まったのは1960年頃とされています。明治時代初頭に米国から渡来した当時は、花を観賞したとか。

○トマト

夏野菜の代表、トマト(写真はイメージ)【写真:写真AC】
夏野菜の代表、トマト(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 夏野菜の代表です。日本の一般家庭の食卓に急激に広まったのは、昭和になってから。赤い色はリコピンという色素成分で、老化を予防する抗酸化作用が注目されています。

○ちらし寿司

カップに入れた七夕のちらし寿司(写真はイメージ)【写真:写真AC】
カップに入れた七夕のちらし寿司(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 七夕のお祝いに作って食べる家庭もあります。現代では、具材を星の形にし、型やカップを使ってケーキのような見た目にしたちらし寿司が人気。

○そうめん

天の川に見立てた七夕そうめん(写真はイメージ)【写真:写真AC】
天の川に見立てた七夕そうめん(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 細くて長いそうめんを天の川に見立てて、七夕に食べる地域もあります。もともとは、中国から七夕が伝わった際に、ねじり菓子の「索餅(さくべい)」を供えて無病息災を祈る風習も広まり、日本ではそれがそうめんになり食べられるようになったといわれています。

【参考】
「365日を豊かに過ごす 日本の四季、二十四節気、七十二候」(宝島社)
「にっぽんの七十二候」(エイ出版社、エイはきへんに「世」)
「絵で楽しむ 日本人として知っておきたい二十四節気と七十二候」水野久美書(KADOKAWA)
「日本のしきたりがまるごとわかる本」新谷尚紀監修(晋遊舎)
国立天文台「暦Wiki」七十二候
https://eco.mtk.nao.ac.jp/koyomi/wiki/B5A8C0E12FBCB7BDBDC6F3B8F5.html

(鶴丸 和子)

鶴丸 和子(つるまる・かずこ)

和文化・暦研究家。留学先の英国で、社会言語・文化学を学んだのをきっかけに“逆輸入”で日本文化の豊かさを再認識。習わしや食事、季節に寄り添う心、言葉の奥ゆかしさなど和の文化に詰まった古の知恵を、今の暮らしに取り入れる秘訣を発信。
インスタグラム:tsurumarukazu