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七夕に食べるそうめん 「古いものが美味」は本当? おいしくゆでるコツも

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

意外に高カロリー? ほかの食材をトッピングしてバランス良く

そうめんはたっぷりの湯でゆでる(写真はイメージ)【写真:写真AC】
そうめんはたっぷりの湯でゆでる(写真はイメージ)【写真:写真AC】

――栄養はどのようなものがあるのでしょうか?

「そうめんの原材料は小麦粉、食塩、水です。食用植物油を使った手延べそうめんもあります。小麦粉に食塩水を混ぜてよく練り、油を塗りながら『より』をかけて引き伸ばしたものです。1食分(乾麺100グラム)は333キロカロリー。ごはん1杯(150グラム)が234キロカロリーなので、決してエネルギーは低くありません」

――意外に高カロリーなのですね。そうめんだけではなく、ほかの食材と合わせてバランス良く食べたほうが良さそうですね。

「そうですね。糖質を主成分とするそうめんは、たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維などが不足しがちです。ネギや大葉、ミョウガ、ショウガなどの薬味をはじめ、ツナやサバ、納豆、卵、トマトやキュウリ、オクラ、大根おろし、海藻類など冷蔵庫にあるさまざまな食品をトッピングするとバランス良く食べられます」

――ゆでる際、沸騰したら差し水をするのはなぜでしょうか?

「これは『びっくり水』とも呼ばれていますね。そうめんをゆでていて、湯が吹きこぼれそうになったら『差し水をする(びっくり水を入れる)』といわれてきました。これは、かまどなど火力の調節がすぐにできなかった時代の名残との説があり、火力の調整がスムーズな現代では差し水は不要ともいわれています。しかし、商品によっては差し水を推奨するものもあるようです」

――そうめんをおいしくゆでるコツとは?

「大きな鍋を用意して、たっぷりの湯でゆでましょう。麺類すべてに言えますが、小さな鍋でゆでると麺同士がくっついてしまい、仕上がりが良くありません。強火で沸騰したらぱらぱらと麺を入れ、くっつかないように菜箸でほぐします。また、吹きこぼれそうになったら火を弱めましょう。最近は、麺を入れて再び沸騰したら火を止めてフタをし、余熱でゆでる方法も話題になっていますね。光熱費が節約できる、吹きこぼれる心配がない、しかも表面がやわらかくなりすぎずコシのある仕上がりになっておいしいなどといわれています。ゆで上がったら、流水でしっかり揉み洗いしてぬめりを取るのも、おいしくなるコツです」

(Hint-Pot編集部)

和漢 歩実(わかん・ゆみ)

栄養士、家庭科教諭、栄養薬膳士。公立高校の教諭として27年間、教壇に立つ。現在はフリーの立場で講師として食品学などを教える。現代栄養と古来の薬膳の知恵を取り入れた健やかな食生活を提唱。食を通して笑顔になる人を増やす活動に力を注いでいる。
ブログ:和漢歩実のおいしい栄養塾