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無料サービスが多いのは日本ならでは? 知っておきたい海外と日本の価値観やルールの違い
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違いその2:日本には無料のサービスがたくさんある
海外にいて気づくのは、日本はとにかく無料のサービスが多いということです。最近でこそスーパーマーケットのレジ袋が有料になっていますが、今でもフォークやおしぼり、箸などは無料。飲食店に入って席に着いたら、何も言わなくても水やお茶が出てきます。ヨーロッパでよくあったのは、「水をくださいと言ったらミネラルウォーターを持ってきたので飲んだら、実は有料だった」「最後に『コーヒーか紅茶はいかがですか?』と聞かれたのでお願いしたら、無料ではなくちゃんと追加料金を取られていた」といったケース。食後のコーヒーなどは、チップ代わりに頼むのが普通です。
また、日本のホテルや旅館、飲食店では、リクエストすればたいていのことは“サービス”でやってくれます。それ以外でも、業務外のことを聞かれたりお願いされたりしても、なんとか対応しようという人がほとんどです。
海外では、特別なお願いをしたら、その対価としてお金がかかると思っておいたほうがいいでしょう。ホテルなどで何かお願いをしたときなど、お礼の気持ちをきちんとチップという形で表すのです。
違いその3:「お客様は神様」ではない
日本では、お客様の立場が明らかに上で「お客様にはなんでもしてあげる」という空気があると感じます。そのベースがあるからこそ、「日本はおもてなしに優れている」「ホスピタリティがある」と評価される面もあるので、必ずしも悪いことではないと思いますが、その感覚を持ったまま海外に行くとショックを受けてしまいます。
海外では基本的に、お客様と店員は対等という印象があります。お客様だからなんでも要求していいということはありませんし、立場の上下もありません。レジでの対応は座りながら、同僚とおしゃべりしながら仕事するのも、買ったものを半ばポイッと投げるように渡してくるのも普通のこと。きちんと「仕事」はしているわけなので、問題ないと言えば問題ないわけです。
かたや日本では、立ったままレジ打ちが基本。ジュース1本買っただけでも「大変お待たせいたしました。ありがとうございます」と頭を下げますし、お惣菜を水漏れ防止の透明の袋に入れたり、保冷剤まで付けてくれたりします。ここまでやってくれる国は(しかも無料で!)、少なくとも私が知る限り日本だけです。
国によって細かいところは違いますが、こうしたちょっとした価値観の違いを知っておくだけで、現地の人も旅行者である私たちも、お互いに気持ち良く過ごせるようになるのではないでしょうか。
(Ana)
Ana(アナ)
旅アドバイザー&トラベルライター。学生時代から海外旅行に魅了され、これまで世界約50か国をめぐってきた大の旅好きで、海外添乗員として活動していた経験もある。行った旅の数と比例して、経験してきたトラブルや事件は数知れず。コロナ禍を経て、再び海外へ飛びながら旅に役立つ情報、異文化を楽しむ知恵などを日々発信中。