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トウモロコシの選び方は「ヒゲ」にあり 栄養やおいしさを長持ちさせる保存のコツとは

公開日:  /  更新日:

著者:Hint-Pot編集部

教えてくれた人:和漢 歩実

夏が旬のトウモロコシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】
夏が旬のトウモロコシ(写真はイメージ)【写真:写真AC】

 夏が旬のトウモロコシ。この時期は、皮やヒゲが付いたまま店頭に出回ります。せっかくなら、おいしいものを選びたいですね。傷みやすいので、保存のコツも押さえておきたいところ。また、「世界三大穀物」と言われるトウモロコシには、どんな栄養があるのでしょうか。いまさら聞けないトウモロコシの豆知識について、元家庭科教諭で栄養士の和漢歩実さんに伺いました。

 ◇ ◇ ◇

皮付きの場合は、皮の緑色が濃いものを

 日本でトウモロコシの栽培が本格化したのは、明治時代。北海道開拓がきっかけといわれています。イネ科の植物で、分類上は穀物。米、小麦と並ぶ「世界三大穀物」とされ、世界中で食べられています。加工品や飼料など用途も多彩で、さまざまな品種がありますが、野菜として食べられているのはスイートコーンと呼ばれるもの。ゆでても、焼いても、みずみずしい粒が甘くておいしいですよね。

――そもそも、トウモロコシに含まれる栄養にはどのようなものがあるのでしょうか? 穀物というと、米と似ているのでしょうか?

和漢さん(以下、同)「米と同じ炭水化物(糖質+食物繊維)が主成分ですが、食物繊維やたんぱく質は米よりも多く含まれています。整腸作用が期待され、体の構成にも役立ちますよ。また、粒の付け根にある胚芽部分にはビタミンE、B1、B2などのビタミン群、カリウムや鉄、亜鉛などのミネラルが多く含まれています。包丁などで実を落とすときは、無駄がないよう丁寧に行いましょう。粒が黄色のものは、白色には含まれないβカロテンも。必要時にビタミンAへと変わり、粘膜や皮膚を丈夫にし、免疫機能を健やかに保つ働きをします」

――店頭で生のトウモロコシを選ぶ際のポイントを教えてください。

「皮付きの生のトウモロコシを購入する際は、皮の緑色が濃いものを選ぶと良いでしょう。加えて、先端のヒゲの色にも注目してください。褐色あるいは黒褐色のものが完熟している証です。ヒゲの一本一本は粒とつながっているので、ヒゲが多いものほどトウモロコシの粒も多いと言えます。ヒゲが少なく白っぽいものは、粒が少なく熟していない可能性も。実が確認できる場合は、先端までぎっしり詰まっていて、粒が大きくそろっているものを選びましょう」