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お金

悩みがちな自由研究 生活に欠かせない「お金」を学ぶチャンス FPが解説

公開日:  /  更新日:

著者:橋浦 多美

お手伝いやお買い物で、お金について考えるきっかけを作ろう

 また、勉強だけでなく、日常生活のなかでもお金について考える機会は作れます。せっかくの長い休みで時間がたっぷりあるわけですから、「お手伝い」を活用するのも手です。

 たとえば小学校低学年でしたら、家事のお手伝い1回につき報酬として20円や30円などのお小遣いをあげると、労働をすることで対価がもらえるということが身につきます。働いて得たお金のありがたみと、それらを貯めて購入するものを大事にする気持ちが身につきます。

 また、小学校中学年から中学生くらいであれば、併せてお小遣い帳をつける習慣も身につけさせたいところです。市販のものを利用してもいいですが、せっかくですから自分でどんな項目を作ったら利用しやすいか、収支などを考えながらノートに書き出して、自分だけのオリジナルを作ってみるのもいいですね。

 親のお財布事情を見ると、夏休みは1日3食の食費以外に、レジャーや旅行などとにかく支出が増える時期。計画性を持って節約を心がけても、思わぬ出費に頭を抱えることもあるものです。親だけが節約の意識を持つのではなく、できれば家族全員で一緒になってできるような行動が効果的です。

 たとえば、一緒に買い物へ行って値段をチェックしたり、買い物メモを作っていくなどの工夫を見せたりするなど。子どもが何か欲しがったら、その商品を買うことが今本当に必要なのか、消費・浪費・投資のどれに当てはまるかなどを考えさせてみましょう。こうした普段の買い物を通して、お金リテラシーが上がりそうです。また、お手伝いで貯めた“自分のお金”を使って、好きなものを買ってもらうのもいいでしょう。

 とにかく長期戦の夏休み。バテないように、手を抜けるところは抜き、小さな目標を少しずつクリアして、実りある夏になるといいですね。

(橋浦 多美)

橋浦 多美(はしうら・たみ)

1973年11月3日、宮城県仙台市生まれ。フリーアナウンサー、ファイナンシャルプランナー。会社員からフリーランスに転身した時にお金の大切さを知り、勉強を始める。現在はファイナンシャルプランナーや宅建士、証券外務員などの資格を取得し、「しゃべれるファイナンシャルプランナー」として、セミナーやラジオにも出演。家計のモットーは「見栄は張らずに、財布が張る家計」。プライベートでは双子男児の母として、出費が一気に2倍になる教育費と格闘中。著書に「四畳半経済のススメ~コンパクトな家計を実現する87のコツ~」(ゴマブックス刊)などがある。