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自分も知らない自分に出会える美術館・博物館めぐり 「ぐるっとパス」で東京の魅力も再発見
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休日を美術館や博物館で過ごす女性は多くいますが、そんな女性たちに人気なのが、2500円で購入したパスを使って美術館や博物館をお得に楽しむことができる「東京・ミュージアム ぐるっとパス2023」(以下、ぐるっとパス)です。今年は2022年に引き続き、101の施設で利用することができ、4月の発売から販売数を伸ばしているといいます。魅力はなんなのでしょうか。企画・販売するぐるっとパス2023実行委員会の山本磨稚子さんに話を伺いました。
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きっかけは江戸開府400年記念事業 人気でその後も継続 今年で20周年
今年度で誕生から20周年を迎えた「ぐるっとパス」。東京都内を中心とする美術館や博物館などの入場券や割引券がセットになっているパスです。江戸に幕府が開かれてから400年になる記念の年に、「江戸東京400年の魅力の再発見と未来への創造」をテーマに行われた「江戸開府400年記念事業」の一環としてスタートしました。
当初は1年間の単発企画だったそうですが、ひとつのパスでいくつもの施設を楽しめることが好評を得て、今年で20周年を迎えることができたと山本さんはいいます。
「私自身が携わるようになって、まだ10年弱ですが、『ぐるっとパス』の目的は『東京都民および国内外から東京を訪れる人々に東京の歴史・芸術・文化に手軽に親しむ機会を提供するとともに、都内の博物館施設の連携を図り、東京の文化振興を図る』というものす。これまで本当に多くのみなさまに好評をいただき、ご愛用いただけたので、20年も継続することができたのだと思います」
美術館や博物館というのは、国や都道府県、市町村が運営しているものだけではありません。とくに都内には、旧財閥家の美術品を展示する美術館なども多く存在します。そんななか、「ぐるっとパス」への参加を通じて横のつながりが生まれているのではないかと感じているといいます。
横のつながりとは、通常のチケット購入時は自分の興味関心のある展示や施設にしか行きませんが、共通のパスを使用することで、普段は行くことがないような施設へも足を運ぶことができる点です。
「実はそこが『ぐるっとパス』の肝なんです。『ぐるっとパス』は最初の利用から2か月間有効と時間の猶予があるので、いろいろな施設に行くことができます。たとえば、自分が本来行きたかった施設へ行ったついでに近くの施設や展示を見てみたら、『予想外に楽しかった』『新たな興味を引かれた』と新しい出会いに遭遇することがあるんです」
そうして、自分も知らなかった新たな自分の興味関心を発見することができる。これが「ぐるっとパス」を使う楽しみのひとつになっているようです。
コロナ禍の2020年は、緊急事態宣言の発出などで多くの施設が休館。販売数が3分の1まで大幅に減少しましたが、コロナ禍の行動制限が明けた今年、4月1日の販売開始からの販売数も好調で、各施設でも来場者は増加傾向にあるといいます。しかし、「2011年の東日本大震災のときもそうでしたが、やはり回復するまでにはもう少し時間がかかると思います」と山本さん。コロナ禍前にはまだ戻っていないようですが、この夏に期待がかかります。